総合スコアは以下の5軸をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
株式投資において、一つの指標だけで銘柄の良し悪しを判断することはできません。 PERが低くても業績が悪化中かもしれず、配当利回りが高くても財務が脆弱であれば減配リスクがあります。 カブスクでは「安定性」「成長性」「配当力」「割安度」「財務健全性」の5つの軸を独立して評価することで、 銘柄の強みと弱みを多角的に可視化し、投資家自身が判断材料として活用できる情報を提供します。
総合スコアの加重平均では、安定性と配当力にそれぞれ25%ずつ(合計50%)という高いウェイトを設定しています。 これはカブスクがNISA制度を活用した長期投資を主な対象としているためです。 NISAの非課税枠では配当金の再投資が複利効果を最大化し、 長期保有では業績の安定性が資産の下振れリスクを抑制します。 一方、成長性(20%)と割安度(20%)はキャピタルゲインの源泉として重要ですが、 短期的な変動要素が大きいため安定性よりやや低めに設定しています。 財務健全性(10%)は他の4軸のスコアが間接的に反映する側面もあるため、 補完的な位置づけとしています。
スコアリング設計にあたっては、以下の投資理論・手法を参考にしています。
四季報の業績予想やアナリストレーティングは、専門家の定性的判断を含む評価です。 一方、カブスクのスコアは公開データのみを機械的に処理した定量評価であり、 人為的なバイアスを排除しています。また、証券会社のスクリーニングツールは 個別指標での絞り込みが中心ですが、カブスクは5軸の複合評価により 「総合的にバランスの取れた銘柄」を発見しやすい点が特徴です。
| カブスク | 四季報スコア | 証券会社スクリーナー | |
|---|---|---|---|
| 評価主体 | 機械的(公開データのみ) | 記者の定性判断+定量 | 個別指標の数値フィルタ |
| 評価軸 | 5軸23指標の複合スコア | 業績予想中心 | 単一指標での絞り込み |
| 更新頻度 | 日次(株価連動)+決算時 | 四半期(発刊時) | リアルタイム〜日次 |
業績のブレの小ささや黒字の継続性を評価します。過去最大10期分のデータを使用。食品・インフラなど景気に左右されにくい業種の企業が高スコアになりやすい傾向があります。
| 指標 | 配点 | 評価基準 |
|---|---|---|
| 営業利益の変動係数 | 30点 | CV<0.2→30 / <0.4→22 / <0.6→14 / 0.6以上→6 |
| 営業CFの安定性 | 25点 | 黒字年の割合 × 25(全期黒字なら満点) |
| 純利益の赤字回数 | 20点 | 0回→20 / 1回→15 / 2回→10 / 3回→5 / 4回以上→0 |
| 売上高の変動係数 | 15点 | CV<0.15→15 / <0.3→10 / <0.5→6 |
| 上場年数 | 10点 | 20年以上→10 / 10年以上→7 / 5年以上→4 |
売上・利益のCAGR(年平均成長率)やEPS成長率で将来性を評価します。IT・半導体など市場拡大中の業種や、ニッチ市場でシェアを拡大している企業が高スコアになりやすい傾向があります。
| 指標 | 配点 | 評価基準 |
|---|---|---|
| 売上高CAGR | 35点 | >15%→35 / >10%→28 / >5%→20 / >0%→12 |
| 営業利益CAGR | 35点 | >15%→35 / >10%→28 / >5%→20 / >0%→12 |
| EPS成長率 | 30点 | >15%→30 / >10%→22 / >5%→14 / >0%→7 |
配当利回りや増配の継続性、配当の持続可能性を総合的に評価します。長期にわたり連続増配を続ける総合商社や通信大手などが高スコアになりやすい傾向があります。
| 指標 | 配点 | 評価基準 |
|---|---|---|
| 配当利回り | 25点 | 4%以上→25 / 3%以上→20 / 2%以上→14 / 1%以上→8 |
| 連続増配年数 | 25点 | 10年以上→25 / 7年以上→20 / 5年以上→15 / 3年以上→10 |
| 配当性向 | 20点 | 30〜50%→20 / <30%→15 / 50〜70%→12 / >70%→5 |
| 減配回数 | 15点 | 0回→15 / 1回→10 / 2回→5 / 3回以上→0 |
| FCFカバレッジ | 15点 | 2.0倍以上→15 / 1.5倍以上→10 / 1.0倍以上→5 |
PER・PBR等のバリュエーション指標から株価の割安度を評価します。データはYahoo Financeより取得。市場から注目されにくい中小型株や、一時的な悪材料で株価が下落した銘柄が高スコアになりやすい傾向があります。
| 指標 | 配点 | 評価基準 |
|---|---|---|
| PER(株価収益率) | 30点 | 10倍以下→30 / 15倍以下→22 / 20倍以下→14 / 30倍以下→6 |
| PBR(株価純資産倍率) | 20点 | <1.0→20 / <1.5→15 / <2.0→10 / <3.0→5 |
| PSR(株価売上高倍率) | 15点 | <0.5→15 / <1.0→12 / <2.0→8 / <5.0→4 |
| PEGレシオ | 20点 | <1.0→20 / <1.5→15 / <2.0→10 |
| EV/EBITDA | 15点 | <6倍→15 / <10倍→10 / <15倍→5 |
自己資本比率やD/Eレシオなど、財務の安全性・健全性を評価します。直近の決算データを使用。無借金経営の企業やキャッシュリッチな製造業が高スコアになりやすい傾向があります。なお、銀行・保険など金融セクターは事業構造上D/Eレシオが高くなるため低めに出やすい点にご留意ください。
| 指標 | 配点 | 評価基準 |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | 30点 | 60%以上→30 / 40%以上→22 / 20%以上→12 / 20%未満→4 |
| 流動比率 | 20点 | 200%以上→20 / 150%以上→15 / 100%以上→8 |
| D/Eレシオ | 20点 | <0.5→20 / <1.0→14 / <2.0→8 |
| 有利子負債カバレッジ | 15点 | 営業利益/有利子負債 ≥0.5→15 / ≥0.3→10 / ≥0.15→6(データなし時は営業利益率で代替) |
| 営業CFマージン | 15点 | 15%以上→15 / 10%以上→10 / 5%以上→6 |
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。上場間もない企業や決算データの提出が遅れている企業では、 評価に必要なデータが揃わず総合スコアが低くなる傾向があります。
※ 財務データはEDINET(金融庁)、バリュエーション指標はYahoo Financeより取得しています。