当社は、「法とすべての活動の垣根をなくす」をパーパスとし、法律とIT技術を融合した「リーガルテック」により、法務と他の業務・活動を統合し、企業や個人がより創造的かつ効果的に活動できる社会を実現することを目指しております。
当社は、リーガルテック事業として、主に法務部門や法律事務所向けに法務業務のDX(注1)を推進する「LegalTech SaaS事業」及び社内に法務機能が無いようなスタートアップ企業や中小企業でも簡単に登記手続きが行える「登記事業」の2つのサービス群を主要なサービス群として提供しております。
なお、当社はリーガルテック事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しております。(1)LegalTech SaaS事業 当社は、LegalTech SaaS事業として、全社を支える法務オートメーション「OLGA」を、SaaS型のクラウドサービスとして自社開発し、提供しております。
「OLGA」は、「AI(注2)法務アシスタント」「法務データ基盤」「AI契約レビュー」「契約管理」の4つのモジュールから構成されており、法務部門の業務におけるデータベース構築・ナレッジ活用・リスクの可視化・円滑な事業部門側とのコミュニケーションを通じて、組織全体の工数削減と業務クオリティ向上を最大限に支援します。
なお、「OLGA」の各モジュールは、個別に導入することも可能であり、顧客企業のニーズや既存業務に応じたソリューションを提供することが可能です。「OLGA」の各モジュールについて、ご説明いたします。
① AI法務アシスタントモジュール/法務データ基盤モジュール 法務部門では、契約書のチェックや新規事業のリスク調査等、日々様々な案件依頼が発生します。
従来は、依頼部門から電話・メール又は汎用的なワークフローツールにより案件を受付し、それらの案件の進捗状況をExcelに手入力して管理することが一般的です。
また、依頼された案件に関するやり取りは電話やメール、ビジネスチャットツール等様々な手段で行うことが多く、やり取りの内容が散在している、又は担当者個人の管理にとどまり、組織内に共有がされていないことも多くあります。
そのため、法務部門内で担当している案件の進捗管理ができず納期遅延に気づかない状況の発生や、過去のナレッジが蓄積されていないことから業務の非効率化および担当者の退職・異動による案件のブラックボックス化が生じるリスクがあります。
法務部門の業務において、過去の規範や法律の解釈、交渉した経緯等の過去のナレッジは非常に重要であり、これらを体系的に集約するナレッジマネジメントは非常に高い関心を持たれております。
法務データ基盤モジュールでは、メールやビジネスチャットツールと連携することにより、法務案件を一元的に集約し、案件の進捗管理やタスク管理、メンバーの工数管理等を実現します。
また、事業部門とのコミュニケーションも、すべてモジュール内で行うことができるため、案件に関わるあらゆる法務の情報が集約され、これまでは蓄積・管理されずに散逸していた情報についても容易に検索・抽出・活用することができます。
また、データ分析ダッシュボード機能により、月別の依頼案件数や依頼部署ごとの案件内容の傾向、メンバー毎の対応件数等を把握することができ、業務効率化施策の検討や、法務部門の人員計画や育成計画の立案等にも活用することができると考えております。
AI法務アシスタントモジュールは、法務データ基盤モジュールで一元管理されたこれらのデータを活用して、定型的な相談内容を自動データベース化して事業部門に回答してくれたり、依頼案件に対して過去に対応したことのある案件の中から類似の案件を検索・提案する等の機能をチャットボット形式で提供します。
法務部門だけでなく、事業部門も利用することができるため、法務部門の対応工数の削減に加えて、事業部門では定型的な相談であれば瞬時に解決するため事業を進めるスピードの促進を図ることが可能と考えております。
② AI契約レビューモジュール 企業が取引を開始する場合、基本的にはすべての取引において契約書を作成する必要があります。契約書に不備がある場合、取引先等から過大な損害賠償を受けるリスクや、事業に必要な知的財産権が喪失してしまうといった、事業継続上、非常に重大なリスクが生じることがあります。
これらのリスクを防ぐため、法務部門は事前に契約審査という業務によりチェックを行い、取引先との交渉に応じて都度契約書の確認や修正を行います。
法務担当者は、取引開始までのスケジュールに合わせるために、短いリードタイムでの確認が必要であり、かつ様々な部門からの依頼に並行して多くの契約書の確認を行う必要がある一方で、昨今では様々な先進技術やビジネスモデルの出現に伴う各種法規制への対応が必要になり、法務担当者の契約審査に求められるレベルは年々高度化しております。
AI契約レビューモジュールでは、以下の機能を提供することにより、従来はほとんど人力でチェックをしていた膨大な量の契約書の審査業務において、業務品質の向上・業務効率化を実現することができると考えております。機能 効果 論点検知機能 契約書上の論点や契約締結後に不利になりうるような単語をAIが検知。
契約審査担当者の見落としの防止やチェックの時間の短縮につながります。過去のナレッジの活用機能 過去に審査対応を行った契約書のデータを登録することができ、類似の案件の対応をする際に、条文ごとですぐに取り出して再活用することができます。
契約審査担当者が、従来は散在していた業務のナレッジやノウハウをスムーズに利用することで、業務の品質の向上やチェック時間の短縮になります。形式チェック機能 条番号のずれや表記ゆれなどの修正作業について、従来は目検や手作業で行っていたものを、サービス内で検知し一括で修正することができます。
特に、「OLGA」のAI契約レビューモジュールの特徴としては、論点検知機能について利用企業独自の基準にカスタマイズ可能な点にあります。
論点検知機能は、予め「OLGA」内に設定された契約書のひな型とレビュー対象の契約書とを、当社が独自に開発したAIが照らし合わせたうえで条文の抜け漏れやリスクとなる単語を検知します。
この予め設定された契約書のひな型を顧客企業が独自にカスタマイズし、顧客企業のルールやマニュアルに応じた条文や単語のチェックを行うことができます。
大手企業等、法務部門がある程度成熟してくると、自社の業種やカルチャー、過去のトラブル事案等を参考に、独自のルールやマニュアルが形成されていることが多く、カスタマイズのニーズが非常に強いため、これらの要望に応えるための「自社の基準にカスタマイズした契約審査」の機能を強化してまいりました。
③ 契約管理モジュール 多くの企業では契約書は締結するものの、適切に管理が行われておらず、契約期間が必要以上に更新されることで経費が過大にかかったり、過去の契約書の探索に非常に時間を要して業務の生産性が低下してしまうといった事態が生じております。
「OLGA」の契約管理モジュールでは、契約書のデータをアップロードするだけで、AIが自動で以下の項目を抜き出し、管理台帳を自動で作成・管理することが容易になるとともに、契約期限のアラートを自動で通知することにより、更新や終了の漏れのリスクを低減します。
(自動抜き出し項目の例) ・取引先名 ・契約締結日 ・契約開始日 ・契約終了日 ・契約終了の条件 ・自動更新の有無 ・更新拒絶期限日 ・更新後の契約期間 なお、LegalTech SaaS事業の収益モデルは、サブスクリプション型の収益であり、利用アカウント数等に応じた月額利用料と、導入時の初期導入費用等のスポット料金を受領しております。
(2)登記事業 当社は登記事業のサービス群として、商業登記における変更申請の書類を簡単に作成することができる「GVA法人登記」、法人の履歴事項全部証明書等を簡単に請求できる「GVA登記簿取得」、商標の出願書類を簡単に作成できる「GVA商標登録」を提供しております。
① GVA法人登記 商業登記とは、商法や会社法等の法律で定められた、会社において登記すべきと定められた事項(社名や役員情報、資本金、会社の目的等)を、商業登記簿に記載することで一般に公示する制度です。記載された事項を変更する場合、必ず変更申請の手続きを行う必要があります。
これらの変更申請のための書類は、会社の種類や機関設計等により、提出する書類や内容が変わるため、専門家以外が自力で作成する場合非常にミスが多くなってしまいます。そのため、司法書士に依頼するケースも多いですが、その場合は費用や期間がかかる、自分に合った司法書士を探すのに手間がかかると言った課題があります。
GVA法人登記では、指定したフォームに必要事項を入力すれば、変更登記に必要な書類が自動作成され、自力で作成するよりも「簡単・確実に」、司法書士に依頼するよりも「スムーズに・安く」手続きを行うことができます。
特徴としては、法務局から連携される登記情報PDFから変更前の情報を自動で反映する「登記情報自動反映機能」と、書類を製本して法務局送付用のレターパックや収入印紙等を購入者にお届けする「かんたん郵送パック」のオプションを提供することにより、より簡単・確実に変更登記の申請が行えることです。
特に「登記情報自動反映機能」は、従来であれば申請書類に現在登記されている会社名や住所等の基本情報を正確に手入力する必要があるところを、この機能を利用するとシステム内で現在の登記情報を取得し、基本情報が書類作成画面に自動反映されるため、申請書類作成上の手間や入力ミスを減らすことができます。
累計で約30,000社の企業に利用いただいておりますが、政府の統計によると、年間約100万件の変更登記申請が行われているため、認知を拡大しよりシェアを拡大するように努めてまいります。
なお、利用顧客のアンケート(注3)では、約9割の顧客が「必ず利用する」又は「たぶん利用する」と回答しており、顧客満足度の高いサービスと考えております。
また、同アンケート調査により、登記申請の際に、申請書等の不備で訂正等が発生する比率(補正率)がGVA法人登記経由の場合一部の手続きにおいて9.8%の結果で、法務省の目標値(注4)である20.4%を大きく下回る結果が出ており、行政手続きの効率化へ貢献しております。
②GVA登記簿取得 履歴事項全部証明書等を法務局に請求し入手する場合、対応時間が限定されていること、支払方法が限定されていること等から、取得に制限があり、ニーズに適さない場合があります。
また、法務省よりオンラインで取得できるWebサービスも公開されておりますが、使いづらいUI/UX(注5)や事前の手続きがやや煩雑なサービスになっております。
GVA登記簿取得では、24時間365日、Webサイト上から交付請求ができ、またシンプルなUI/UXによりわかりやすいWebサービスで、最低限の情報入力とクレジットカードでの支払いにより、最短1分程度で請求ができます。
なお、登記事業の収益モデルは、トランザクション型の収益が中心であり、利用者による手続きの都度、サービス利用の料金および書類の印刷、製本等を代行するオプション料金を受領しております。
③ GVA商標登録 商標登録とは、商品やサービスのブランド名やロゴマーク等を法的に保護し、第三者による無断使用や模倣行為を排除するための制度です。商標権は、保護したい商標と対象となる商品・サービスを指定して特許庁へ出願し、登録を受ける必要があります。
これらの出願のための書類は、指定商品・役務の適切な選択など高度な専門知識が要求されるため、専門家以外が自力で作成する場合、権利の漏れや特許庁から拒絶理由通知を受ける等のミスが多くなってしまいます。
そのため、弁理士に依頼するケースも多いですが、その場合は十数万円以上の費用や期間がかかる、自分に合った弁理士を探すのに手間がかかるといった課題があります。
GVA商標登録では、システムのガイドに沿って必要事項を入力すれば、出願に必要な書類が簡単に作成され、自力で作成するよりも「簡単・確実に」、弁理士に依頼するよりも「スムーズに・安く」手続きを行うことができます。
特徴としては、約95,000件のデータベースから取りたい商標の指定商品・役務を検索できる機能や、印刷・製本された書類を特許印紙等とともに購入者にお届けし郵送出願をサポートするオプションを提供することにより、より簡単・確実に出願の手続きが行えることです。
特に指定商品・役務の検索機能では、各区分における「代表的な商品・役務」がわかりやすく表示されるため、専門知識がなくても願書をシンプルにしつつ適切な権利範囲を確保することができます。
本サービスは2025年8月に正式リリースされ、オンライン上で即座に類似商標の有無を確認できる手軽さや、弁理士依頼時の10分の1以下の低価格(基本料金10,180円から)というコストパフォーマンスを有しています。
従来は費用や手間の面から商標登録を諦めていたスタートアップ企業や中小企業などの潜在的な需要を力強く喚起し、認知を拡大しよりシェアを拡大するように努めてまいります。
(注)1.DX(Digital transformation、デジタル変革)とは、企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立することです。
2.AI(Artificial Intelligence、人工知能)とは、コンピュータを用いて「認識、言語の理解、課題解決」などの知能行動を実行する技術です。3.GVA法人登記を2022年10月1日から2023年9月30日までに利用した顧客への当社独自アンケート調査であり、有効回答数は303社。
4.法務省ホームページ「規制改革推進会議行政手続き部会取りまとめに基づく基本計画について」より引用。
5.UIはUser Interfaceの略称で、デザインやフォント、外観等ユーザーの視覚に触れる全ての情報のことを指し、UXはUser Experienceの略称で、ユーザーが製品・サービスを利用する一連の行動の中で得た経験、感じたことを指します。[事業系統図]。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
13.35/ 100
| 指標 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|
| 損益 | ||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 12億 | 15億 ↑27.3% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | -5億 | -3億 ↑42.3% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | -5億 | -3億 ↑40.3% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | -5億 | -3億 ↑40.7% |
| 収益性 | ||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | -144.6円 | -68.2円 ↑52.8% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | -93.69% | -122.63% ↓30.9% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | -40.91% | -21.49% ↑47.5% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | -44.93% | -20.37% ↑54.7% |
| キャッシュフロー | ||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | -3億 | -1,654万 ↑94.4% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -4億 | -4億 ↓14.2% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 7億 | 4億 ↓41.6% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | -7億 | -5億 ↑33.3% |
| 財務 | ||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 13億 | 15億 ↑12.9% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 6億 | 3億 ↓54.7% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 43.67% | 17.52% ↓59.9% |
| 配当 | ||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | - |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | - |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。