当社グループは、当社および国内子会社1社・海外子会社1社の計3社で構成され、クリエイターエンパワーメント事業の単一セグメントで事業運営を行っております。
本事業は、「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで新しい巨大経済圏を確立する」というビジョンの達成に向け、創作活動に取り組む全国のクリエイターと生活者(ユーザー)が、オンライン上で直接オリジナル作品を売買できるCtoCのハンドメイドマーケットプレイス「Creema」を2010年より運営してまいりました。
また、2013年以降は、1開催あたり数万人の来場者を動員する日本最大級のクリエイターの祭典「HandMade In Japan Fes’(東京ビッグサイト)」や、音楽とクラフトの野外フェスティバル「Creema YAMABIKO FES」といった大型イベントを開催。
「Creema」に出店するクリエイターにさらなる活躍の場を提供すると同時に、生活者(ユーザー)がリアルの場で作品に触れる機会を数多く創出することで、日本のクラフト文化の創造・発展を牽引しながら、クリエイターの活動支援に長年注力してまいりました。
上述のとおり、当社グループの事業活動はクリエイターの活動支援に注力してきた経緯があり、本業として作家活動を行うクリエイターや、これから本格的に作家としての活動を志望するクリエイターなど、プロ志向のクリエイターによるコミュニティが形成されています。
プロ志向のクリエイターによる高品質な作品が多く集まることで、当社グループのマーケットプレイスでは、高品質な作品を求める生活者(ユーザー)の安定的な集客が可能となっています。これが感度の高い良質なコミュニティの構築につながり、当社グループのサービスにおける明確な独自性・競争優位性の一つとなっています。
以下に当社グループの事業系統図を記載いたします。(事業系統図) <具体的な製・商品又はサービスの特徴> (1)マーケットプレイスサービス 「Creema」は、オンライン上で個人が直接オリジナル作品を売買できるCtoCマーケットプレイスであり、当社の中心的なサービスです。
また、日本国内におけるハンドメイドマーケットプレイスの先駆的なサービスでもあり、2010年5月のリリース以降、多くのクリエイターにご参画いただき、現在では約31万人のクリエイターが出店する場となっています。
「Creema」では、クリエイターが自身の作品を当社のマーケットプレイスに出品し、ユーザーがその作品を購入する際、当社が決済の仲介を行います。購入代金から一定の販売手数料を差し引いた残金を、売上金としてクリエイターに入金するビジネスモデルを採用しています。
また、「Creema」では、各クリエイターのページに掲示板を設けており、ユーザーがクリエイターに直接連絡を取ることが可能です。作品に関する質問やオーダーメイドの相談、発注数の調整など、さまざまなコミュニケーションを行うことができ、オンラインでの購買でありながら「つながる楽しさ」を提供しています。
さらに、クリエイターはこうしたコミュニケーション機能を活用することで、自身のファンを構築し、本業としての活動を広げることが可能となっています。
<「Creema」画面イメージ> 2016年7月には、海外展開の第一歩として、中国語版「Creema」をリリースするとともに、海外子会社「可利瑪股份有限公司」を台湾(台北市)に設立いたしました。
これにより、日本国内で活動するプロ・セミプロのクリエイターが、台湾・香港のユーザーに向けて自身の作品を簡単に出品できるようになりました。また、日本国内のユーザーも、台湾・香港のクリエイター作品を手軽に購入できる環境が整っています。
越境取引においては、すべての出店を事前審査制とすることで、作品品質を維持しつつ、ユーザーが安心してお買い物を楽しめる仕組みを構築しています。
サイトや出品、取引メッセージまで、中国語版「Creema」はすべて中国語(繁体字)に対応しており、出品やメッセージのやり取りには自動翻訳機能を導入しているため、スムーズで安心な取引が可能です。
さらに、日本語・中国語が堪能で、台湾・香港のECに精通したスタッフが、出品や取引に関するコミュニケーションを全面的にサポートしており、クリエイター・ユーザーともに利用しやすい環境を実現しています。
設立当初より、「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで新しい巨大経済圏を確立する」というビジョンのもと、クリエイター支援を主軸として「Creema」を運営してまいりました。
こうした企業姿勢や各種取り組みの結果、業界内でもプロおよびプロを目指すクリエイターの作品が出品の中心となり、品質の高い作品が集まる日本最大のハンドメイドマーケットプレイスとして市場を牽引し、現在まで成長を続けております。
<マーケットプレイスサービスの重要指標推移表> 2023年 2月期末 実績 2024年2月期末 2025年2月期末 2026年2月期末 実績 前期比 実績 前期比 実績 前期比 登録作品数(万点) 1,549 1,769 114% 1,972 111% 2,149 109% アプリダウンロード数(万回) 1,391 1,481 107% 1,548 105% 1,615 104% 流通総額(百万円) 16,834 16,584 99% 15,456 93% 14,879 96% ※登録作品数はサービス開始時点から当該期末までの累積数、アプリダウンロード数はアプリリリース時点から当該期末までの累積数、流通総額は当該期間の合計。
また、「Creema」と連携可能な唯一のネットショップ開設サービス「InFRAME」を、2024年1月末にリリースしました。
クリエイターは、「InFRAME」で作成した自身のネットショップを日本最大のハンドメイドマーケットプレイス「Creema」と連携させることで、「Creema」に登録中の作品を自身のネットショップにも一括登録でき、一つの操作で「Creema」と「InFRAME」の両方に同時出品することが可能となります。
さらに、両プラットフォーム間で在庫情報が自動連携され、作品が売れた際には在庫が自動調整される仕組みとなっています。これにより、クリエイターは流通チャネルを拡大しながら、販売管理にかかる手間を削減し、より創造的な活動に集中できるようになります。
「InFRAME」がマーケットプレイスサービスに加わったことで、「クリーマ経済圏」全体の価値がさらに向上しました。加えて、「Creema」によるギフト市場への本格参入の第一弾として、全国の作家・デザイナーによる一点モノの作品が集まるギフトカタログのサービスを、2025年8月末に開始しました。
「大切な人への贈りものだからこそ、特別な一品に、自らの思いも乗せて届けたい」。そんな贈る人の“想い”と、受け取る人の“選ぶ楽しみ”を同時に叶える新たな体験を提供し、個人・法人を問わず多様な贈答ニーズに応える展開を目指していきます。
(2)プラットフォームサービス 「Creema」のプラットフォームを活用し、出店クリエイター・企業・地方公共団体のマーケティング支援を行うプラットフォームサービスも提供しております。
その一環として、「Creema」のプラットフォーム上に蓄積された巨大なユーザー基盤を活用し、企業や地方公共団体をクライアントとする外部広告サービスを展開しています。
地方創生を目的として全国各地で市を開く「Creema Craft Caravan」や、様々な業種のメーカーとコラボレーションし、クリエイターが作品を制作する広告企画・タイアップ記事広告など、当社ならではの独自性のある広告商品を多数提供しております。
さらに、2018年9月には「作品プロモーション」機能をリリースし、内部広告サービスの提供を開始しました。これにより、クリエイターは自身の作品を「Creema」内の広告枠に掲載し、より多くのユーザーに認知してもらうことが可能となりました。
本サービスはクリック課金型の収益モデルを採用しており、広告が表示された際にユーザーがクリックするごとに、設定されたクリック単価をクリエイターが当社に支払う仕組みとなっています。
加えて、「Creema」では、クリエイターが自身のフォロワーに対して直接プッシュ通知を送信できる新サービス「クリエイタープッシュ」をリリースしました。1日1回・週3回までプッシュ通知を配信できるほか、フォロワー向けにお知らせなどを公開することも可能です。
月額890円のサブスクリプション型で、クリエイターが当社に利用料を支払う仕組みとなっています。上記のほか、会員向けサービスとして「スピード振込サービス」も提供しております。
本サービスは、「Creema」での売上金の受け取りを、通常の振込日(月末)まで待たずに早期に行いたいというクリエイターのニーズに対応するものであり、振込対象金額に所定の料率を乗じた手数料をいただく形で運営しております。
(3)イベントサービス 当社は、クリエイター作品の販路として、ハンドメイドマーケットプレイス(オンライン)の提供にとどまらず、クリエイターとユーザーをリアルの場で結びつけるクラフトイベントを積極的に展開しております。
これらの取り組みは、当社サービスの認知度向上に加え、クリエイターやユーザーとのエンゲージメント強化に寄与するとともに、ハンドメイド市場やハンドメイドカルチャーの拡大にも貢献していると認識しています。
そのため、イベントサービスは、単なるクリエイター支援や収益サービスとしての位置づけにとどまらず、PR活動としての役割も果たす重要な施策として取り組んでおります。
2013年より、「クラフトの市場・カルチャーを日本に確立するために、ミュージシャンにとっての音楽フェスと同様に、クリエイターにも“祭典”と呼べるステージをつくりたい」という想いのもと、東京ビッグサイトにて「HandMade In Japan Fes'」を開催しております。
イベント名称には、「日本発のクリエイティブカルチャーを国内外に大きく発信していこう」という想いが込められています。
本イベントは、全国のクリエイターによる作品販売ブースやワークショップが集まる「クリエイターエリア」、人気バンドのステージなどを楽しめる「ミュージック&プレイエリア」、手作りにこだわった食品を提供する「フードエリア」などで構成され、イベント出店者と来場者の感性が直接触れ合い、クリエイティブなうねりを生み出す2日間のフェスティバルとなっています。
また、普段はオンライン上で作品の売買を行うクリエイターとユーザーが、リアルな場で交流できる貴重な機会にもなっています。2013年の初開催以来、動員数を着実に伸ばし、日本最大級のクラフトイベントとしての地位を確立しました。
なお、新型コロナウイルスの影響により2020年・2021年は開催を中止しましたが、2022年以降は感染状況の収束を受け、夏・冬の年2回開催を継続しております。
<「HandMade In Japan Fes'」の開催風景> (4)新サービス群 上記に加え、クリエイターが抱える様々な課題や想いに応えるため、多様な新サービスを展開しています。現在、新サービス群としては「Creema SPRINGS」と「FANTIST」の2つを提供しています。
「Creema SPRINGS」は、クリエイターやものづくり事業者が自身の実現したいプロジェクトの資金を募ることができるクラウドファンディングサービスです。
ハンドメイドマーケットプレイス「Creema」との顧客基盤を連携しながら、多様で魅力的なプロジェクトを多数展開しており、多くのプロジェクトが目標支援金額を達成しています。「FANTIST」は、キャンドルやフラワーアレンジメントなど、各業界のアーティストがレッスン動画を販売する動画プラットフォームです。
2022年2月期に株式会社FANTISTの全株式を取得し、新サービスのひとつとしてEdTech領域へ本格参入しました。以降、FANTISTは順調に成長を続け、現在ではレッスン動画数が2,700本を超え、日本最大級のコンテンツ規模へと拡大しています。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
24.76/ 100
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | ||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 21億 | 23億 ↑11.3% | 25億 ↑8.9% | 25億 ↑0.4% | 25億 ↓0.1% | 25億 ↑1.1% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | 2億 | 3億 ↑42.7% | -4億 ↓219.5% | 4,144万 ↑110.7% | 1億 ↑148.9% | 4,271万 ↓58.6% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | 2億 | 4億 ↑77.5% | -4億 ↓205.9% | 6,892万 ↑117.9% | 1億 ↑51.9% | 6,632万 ↓36.7% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | 2億 | 2億 ↑29.3% | -4億 ↓277.0% | 7,914万 ↑119.4% | 1億 ↑30.2% | 2,751万 ↓73.3% |
| 収益性 | ||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | 35.5円 | 34.5円 ↓2.7% | -60.9円 ↓276.2% | 11.8円 ↑119.3% | 15.3円 ↑30.1% | 4.1円 ↓73.3% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | 31.90% | 19.20% ↓39.8% | -44.41% ↓331.3% | 8.30% ↑118.7% | 9.80% ↑18.1% | 2.50% ↓74.5% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | 4.83% | 5.93% ↑22.8% | -11.89% ↓300.5% | 2.21% ↑118.6% | 3.06% ↑38.5% | 0.75% ↓75.5% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | 10.96% | 14.06% ↑28.3% | -15.43% ↓209.7% | 1.65% ↑110.7% | 4.11% ↑149.1% | 1.68% ↓59.1% |
| キャッシュフロー | ||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | 7億 | 4億 ↓42.8% | -3億 ↓181.3% | 1億 ↑135.4% | 2,293万 ↓79.8% | 5億 ↑2278.9% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -593万 | -2億 ↓3541.0% | -9,125万 ↑57.7% | 430万 ↑104.7% | -2,315万 ↓638.0% | -4,396万 ↓89.9% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 8億 | -1億 ↓114.2% | -2億 ↓50.4% | 1億 ↑181.0% | -2億 ↓238.4% | 7,127万 ↑137.4% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | 7億 | 2億 ↓73.9% | -4億 ↓330.6% | 1億 ↑128.6% | -22万 ↓100.2% | 5億 ↑223943.8% |
| 財務 | ||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 37億 | 39億 ↑5.3% | 34億 ↓11.7% | 36億 ↑4.5% | 34億 ↓6.2% | 37億 ↑9.3% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 11億 | 13億 ↑22.0% | 9億 ↓30.4% | 10億 ↑8.8% | 11億 ↑10.5% | 11億 ↑2.5% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 29.30% | 33.90% ↑15.7% | 26.80% ↓20.9% | 27.90% ↑4.1% | 32.80% ↑17.6% | 30.80% ↓6.1% |
| 配当 | ||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | - | - | - | - | - |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | - | - | - | - | - |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。