(1)事業の概要 当社は、「デジタルを簡単に、社会を豊かに」というミッションの下、ノーコード(プログラミング不要)でネイティブアプリ(*1)の開発・運用が可能なクラウド型アプリ運営プラットフォームを中核として、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援する事業を展開しております。
当社が提供するプラットフォームは、顧客企業における顧客体験(マーケティング領域)および従業員体験(HR領域)を支援するものであり、企業が自社のデジタル接点を効率的に開発・管理・運用するための基盤を提供しております。
現在、事業の中心はアプリを起点とした企業のデジタル接点の構築支援であり、ウェブについては2025年5月に「Yappli WebX」の提供を開始し、導入拡大に取り組んでおります。
なお、2026年2月には「Yappli MobileOrder」「Yappli MiniApp」の提供を開始し、将来的にはこれらを含むデジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP)での拡張を目指し、継続的なプロダクト開発に取り組んでまいります。
なお、当社グループの事業は、アプリ運営プラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略をしております。
[事業系統図] (2)主力プロダクト 当社グループの主力プロダクトである「Yappli」は、アプリ開発の専門知識を持たない企業担当者であっても、ノーコードでiOSおよびAndroidのネイティブアプリを開発・管理・運営することができるクラウド型プラットフォームです。
プッシュ通知(*2)、会員証・ポイント管理、コンテンツ管理、アクセス分析等の機能を提供しております。Yappliのビジネスモデルはサブスクリプション型を基本としており、主な収益は基本利用料および追加機能に係る利用料(オプション料金)から構成されます。
契約数の増加およびオプション機能の利用拡大に伴い利用料が増加し、低い解約率を維持することで収益が積み上がる構造となっております。(3)提供ソリューション 当社グループは、主力プロダクト「Yappli」を基盤として、顧客企業の用途に応じたソリューションを提供しております。
特に、「マーケティング領域」および「HR領域」を中心に展開しており、主な領域は以下のとおりであります。■ マーケティング領域(Yappli for Marketing) 企業が顧客向けに提供する公式アプリの開発・運営を支援するソリューションです。
CRM施策、販売促進活動、オンラインとオフラインを連動させるO2O施策(クーポン配信、ポイントカード、ショップ検索等)、プッシュ通知を活用したセグメント別コミュニケーション機能等を提供しております。主にアパレル、生活雑貨、小売、飲食、食品業界を中心に導入されております。
■ HR領域(UNITE by Yappli) 企業が従業員向けに提供する社内アプリの開発・運営を支援するソリューションです。社内ポータルや情報共有基盤として活用されるほか、ポイント付与等を活用した福利厚生施策の実施や企業理念・文化の浸透支援を通じて、従業員エンゲージメント向上を支援しております。
主に人材業界、製造業、メーカー、労働組合等において導入されております。■ BtoB領域(Yappli for Business) 企業が取引先向けに提供するポータルアプリの開発・運営を支援するソリューションです。
営業資料や商品情報の共有、販売促進施策の案内、動画コンテンツの配信等を通じて、取引先との情報共有の効率化および営業活動の高度化を支援しております。主にメーカー、卸売業、フランチャイズ展開企業等において導入されております。
■ その他 上記の各領域に分類されない用途においても、企業が特定のステークホルダー向けに提供するアプリの開発・運営を支援しております。大学向けや自治体向けアプリ、イベント専用アプリ、会員向け情報提供アプリ等、様々な用途に応じた活用がなされております。
■ 契約数構成比 2025年12月期末時点における契約数ベースの構成比は以下のとおりであります。
ソリューション名 2024年12月期末 2025年12月期末 Yappli for Marketing 66% 62% UNITE by Yappli 11% 15% Yappli for Business 9% 7% その他 15% 15% 新規事業(注) - 1% (注)新規事業として、「Yappli WebX」、「Yappli MiniApp」の契約数を含めております。
(4)マルチプロダクト戦略 当社グループは中長期的に、アプリ・ウェブ・LINEミニアプリ等を含む多様なデジタル接点を包括的に支援するデジタルエクスペリエンスプラットフォーム(DXP)への進化を目指しております。
主力プロダクトであるYappliを中核に据え、顧客企業のデジタル接点の多様化するニーズに対応するため、プロダクトラインアップの拡充に取り組んでおります。マルチプロダクト戦略のもと、提供範囲を段階的に拡張していくことを基本方針としております。
■ Yappli WebX Yappli WebXは、AIおよびノーコード技術を活用し、企業のWebサイトを効率的に構築・運用できるウェブ構築プラットフォームであり、2025年5月に提供を開始いたしました。
Yappliとのコンテンツ連携が可能で、アプリとウェブのデータを横断的に活用できる環境を提供し、顧客体験の一貫性向上および運用効率の改善を支援しております。
■ Yappli MiniApp Yappli MiniAppは、企業が LINEミニアプリ をノーコードで開発・運用できるプラットフォームであり、2026年2月に提供を開始いたしました。LINEを通じた顧客接点に特化して、簡単かつ迅速にLINEミニアプリを構築できる環境を提供します。
企業はスマートフォンを介した顧客との接点を最適化し、効率的な運用やマーケティング施策の実施を支援します。今後は、自社開発による機能拡張に加え、M&A等も含め必要に応じた手法を活用しながら、マルチプロダクトを推進し、プラットフォーム全体の価値向上を図ってまいります。
■ Yappli MobileOrder Yappli MobileOrderは、飲食店におけるモバイルオーダー機能を提供するプロダクトであり、2026年2月に提供を開始いたしました。
顧客が自身のスマートフォンを通じて注文および決済を行うことを可能とし、店舗運営の効率化および顧客利便性の向上を支援しております。(5)ビジネスモデル及び主要KPI 当社グループの売上高は、「プラットフォーム売上(*3)」および「プロフェッショナルサービス売上(*4)」から構成されております。
<プラットフォーム売上> プラットフォーム売上は、主力プロダクトであるYappliならびにその他プロダクトの基本利用料および追加機能に係る利用料等を主な内容とするストック型の収益であります。
契約数の増加やオプション機能の利用拡大に伴い利用料が増加し、一定の解約率を前提に収益が継続的に積み上がる構造となっております。当社グループの売上高の大部分を占める収益区分であり、安定的な収益基盤を形成しております。
<プロフェッショナルサービス売上> プロフェッショナルサービス売上は、顧客企業のデジタル活用を支援するフロー型の収益であり、以下の2種類から構成されております。
・制作支援:アプリやWebサイトの初期制作に係る企画・設計・構築支援業務 ・成長支援:アプリ運用支援およびマーケティング施策支援等、契約後の継続的な活用を支援 本売上区分は、プラットフォーム売上の拡大を補完する役割を担っております。
■ 主要KPI 当社グループは、ストック型収益モデルの拡大を重視しており、主要KPIを全社ベースで管理しております。主な指標および直近5年間の推移は以下のとおりであります。
2021年 12月期 2022年 12月期 2023年 12月期 2024年12月期 2025年12月期 契約アプリ数(数) 639 783 843 893 939 月次解約率(直近12カ月平均)(%) (*5) 0.68 0.88 0.81 0.78 0.92 月額利用料割合(%) 77 80 82 81 82 (注)2025年12月期より新規事業として「Yappli WebX」を含めており、月額利用料割合は、総売上高に占める月額利用料の割合を示しております。
(*1)ネイティブアプリとは、スマートフォンやタブレットのホーム画面に、App StoreやGoogle Playなどのアプリケーションストア経由でインストールして使用するアプリをいいます。
(*2)プッシュ通知とは、スマートフォンのアプリにユーザーにとって必要な情報を配信し、表示や音で通知する機能を指します。(*3)プラットフォーム売上とは、月額利用料等のストック売上を指します。(*4)プロフェッショナルサービス売上とは、初期制作等の単発的に発生するフロー売上を指します。
(*5)月次解約率とは、既存契約の月額課金額に占める、解約に伴い減少した月額課金額の平均割合です。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
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※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | ||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 24億 | 33億 ↑36.5% | 41億 ↑26.9% | 49億 ↑17.4% | 55億 ↑13.3% | 61億 ↑9.9% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | -6億 | -9億 ↓57.4% | -8億 ↑11.8% | 3億 ↑132.3% | 6億 ↑108.0% | 9億 ↑60.2% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | -6億 | -9億 ↓48.3% | -8億 ↑11.4% | 3億 ↑130.8% | 5億 ↑115.5% | 9億 ↑60.1% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | -6億 | -9億 ↓48.5% | -9億 ↓0.1% | -7,408万 ↑92.1% | 7億 ↑1110.5% | 9億 ↑23.0% |
| 収益性 | ||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | -69.8円 | -76.7円 ↓9.9% | -74.9円 ↑2.3% | -5.8円 ↑92.2% | 57.8円 ↑1090.6% | 71.9円 ↑24.5% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | -30.59% | -41.77% ↓36.5% | -70.14% ↓67.9% | -5.46% ↑92.2% | 43.20% ↑891.2% | 37.40% ↓13.4% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | -22.11% | -31.38% ↓41.9% | -33.10% ↓5.5% | -2.63% ↑92.1% | 18.40% ↑799.6% | 19.44% ↑5.7% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | -24.68% | -28.45% ↓15.3% | -19.77% ↑30.5% | 5.44% ↑127.5% | 10.00% ↑83.8% | 14.58% ↑45.8% |
| キャッシュフロー | ||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | -6億 | -9億 ↓59.1% | -9億 ↓2.4% | -2億 ↑82.6% | 4億 ↑327.3% | 8億 ↑111.8% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | 1億 | -2億 ↓226.2% | -1,958万 ↑88.2% | 5,322万 ↑371.8% | -5億 ↓1015.8% | -8,667万 ↑82.2% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 14億 | 9億 ↓36.0% | 7億 ↓20.2% | -3,493万 ↓104.8% | 6億 ↑1740.2% | -4億 ↓177.7% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | -4億 | -11億 ↓144.9% | -9億 ↑11.6% | -1億 ↑88.6% | -1億 ↓11.6% | 7億 ↑671.5% |
| 財務 | ||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 29億 | 30億 ↑4.6% | 28億 ↓5.1% | 28億 ↓1.0% | 41億 ↑44.5% | 47億 ↑16.5% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 21億 | 23億 ↑8.8% | 13億 ↓40.4% | 14億 ↑1.2% | 21億 ↑55.3% | 28億 ↑33.7% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 72.30% | 75.10% ↑3.9% | 47.20% ↓37.2% | 48.20% ↑2.1% | 51.80% ↑7.5% | 59.50% ↑14.9% |
| 配当 | ||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | - | - | - | - | 13.0円 |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | - | - | - | - | 18.08% |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。