当社グループは、当社(イーソル株式会社)、連結子会社(イーソルトリニティ株式会社、eSOL Europe S.A.S.、株式会社KMCホールディングス及びその子会社2社)から構成されており、組込みソフトウェア事業を主体に2つの事業セグメントを展開しております。
なお、次の2事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)組込みソフトウェア事業 当社グループは、1975年の設立以来、組込みソフトウェア事業を主要な事業基盤としております。
組込みソフトウェア事業は、国内外の顧客(自動車関連メーカー、デジタル家電メーカー、産業機器メーカー、医療機器メーカー他)に対して、ソフトウェアシステムの基盤層であるOS(オペレーティング・システム)から、ミドルウェア、プラットフォーム、アプリケーションそしてツールとプロセスまでの全ての階層を統合してエンジニアリングを行う「フルスタックエンジニアリング」を提供しております。
当社と連結子会社eSOL Europe S.A.S.が、フルスタックエンジニアリングの中で「リアルタイムOSの開発・販売」、「組込みソフトウェアエンジニアリングサービス」を、連結子会社イーソルトリニティ株式会社が「組込みソフトウェア開発支援のためのツールの販売」、「組込みソフトウェア開発支援にかかわるコンサルティング」、「組込みソフトウェア開発エンジニアの教育」を、株式会社KMCホールディングスを持株会社とする京都マイクロコンピュータ株式会社が、開発環境を中心としたソフトウェア及びハードウェアの開発及び販売を実施しております。
これら当社グループの提供するソリューションは、今後、実現していくサイバー空間とフィジカル空間(実世界)が一体化するサイバーフィジカル社会(注)において、フィジカル側の基盤技術であり、下図のイメージのように、個別の応用市場に特化しない産業横断的な技術要素からなる組込みソフトウェア市場において、様々な顧客を対象としております。
なお、当社グループはソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、開発ツールメーカー等からのソフトウェア商品の仕入れを行っております。
(注)総務省 データ主導型の「超スマート社会」への移行 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r02/html/nd141100.html ●組込みソフトウェアとは PCやタブレット等、汎用用途向けに多種多様な機能を果たすことを目的とした機器ではなく、特定用途向けに特化、限定した機能を果たすことを目的とした機器を組込み機器といい、組込み機器上で動作するソフトウェアのことを組込みソフトウェアといいます。
一般的に、組込み機器は、リアルタイムで、かつ、長時間の動作が要求され、また、自動車の自動運転等、人命にかかわる部分を担う関係上、信頼性や堅牢性、保守性、セキュリティ等、高い品質が求められます。
加えて、ハードウェアの制御を行う部分を含み、ハードウェアとソフトウェア両面の知見が必要なため、技術知見のない企業にとって参入障壁が高くなります。
組込みソフトウェアは、全て組込み機器内で動作しますが、効率的に高品質な組込みソフトウェアを開発するためには、開発支援のための各種「ツール」や「コンサルティング」、より高品質な「エンジニアリングサービス」等の支援環境が必要となります。
当社グループは、顧客が必要とするこれらの製品やサービスを顧客製品の企画段階から量産開始まで、フルスタックで提供しております。
当社グループは、多くの国内の組込みソフトウェア企業の中でも、リアルタイムOSやツール等の自社製ソフトウェアとその開発力を持っており、かつ、エンジニアリングサービスも提供できるユニークな企業グループであります。
① 組込みソフトウェア製商品 イ.リアルタイムOS(オペレーティング・システム) 組込み機器向けに特化したオペレーティング・システム(基本ソフトウェア)で、アプリケーションのスケジューリングなどの実行管理機能、コンピュータのメモリの効率的利用を可能にするメモリ管理機能、ネットワーク等の通信機能、ハードディスクやSDカード等のストレージデバイスにデータを書き込むためのファイル機能や各種ハードウェアを制御するデバイスドライバー等を備えています。
主体となる自社製のソフトウェア製品と、補完的な位置づけとなる仕入れの発生する他社商品の2種類があります。
収益モデルとしては、顧客に対してシステム開発に利用する上での使用許諾を与える開発ライセンスと、組込み機器を量産する上での使用許諾を与えるロイヤリティ、保守活動のための保守ライセンスの3種類が存在します。
ロ.開発支援ツール 組込みソフトウェアの設計・開発、不具合の除去、その動作を検証する際に、組込みソフトウェアエンジニアは様々なツール群を利用します。当社グループは自社製、他社製を併せてこれらのツールを販売しております。
開発支援ツールは、特に、海外ベンダーに席巻されている分野で、日本のソフトウェア産業を強くするためにも、この技術を発展させていきたいと考えております。開発支援ツールはPCやクラウド上で動作するものなので、ロイヤリティは発生せず、収益モデルは開発ライセンスと保守ライセンスの2種類となります。
② エンジニアリングサービス等 エンジニアリングサービス、エンジニア向けのトレーニング、コンサルティングは全てプロジェクトベースで顧客に提供(役務提供)しております。また、当社グループで最も売上割合が高いのがエンジニアリングサービスです。
当社グループのエンジニアリングサービスの特徴としては、メーカーとの直接取引が多いこと、また、顧客との取引期間が非常に長く、長期間継続して取引している企業を多く抱えているということが挙げられます。
今後は、製品開発で培ったIP資産(知的財産)を活用し、より付加価値の高いエンジニアリングサービスの提供を推進していきます。[事業系統図] 組込みソフトウェア事業の系統図は次のとおりです。
(2)センシングソリューション事業 センシングソリューション事業は大きく2つのビジネスから構成され、その全てを当社で行っております。1つ目のビジネスは、組込み技術の応用製品として、ニッチ市場向けのハードウェアを開発・販売する物流関連ビジネスです。
こちらは主にハム・食品メーカー、冷食/アイスメーカー・卸小売り、倉庫・運送業、フォークリフトメーカー等を顧客としております。当ビジネスの主たる製商品は、指定伝票発行用車載プリンタ(以下、車載プリンタという。
)、常温ハンディターミナル、耐環境ハンディターミナル、フォークリフト専用端末ホルダ及び販売支援用ソフトウェア(業務用端末用開発支援ツール)であり、食肉等の不定貫商品(荷姿ごとによって重量が違う商品)や冷菓等、事前発注されない市場に対してルートセールスマンが使用する複写伝票に印字可能な車載プリンタを中心としたビジネスです。
車載プリンタや耐環境ハンディターミナルの開発に関しては、その試作・製造を外部に委託し、当社では製品企画・製造指導と販売のみを行っております。2つ目のビジネスは、今後、大きな成長を見込むことが難しいと考えられる車載プリンタのビジネスに替わるものとしてセンサネットワーク関連ビジネスであります。
主に自動販売機ベンダーや地方自治体等に直接または仲介会社を通じて営業活動を行っております。
自動販売機や移動販売、防災や減災等、ICT(情報通信技術)が採用されていない市場に対して、当社が培ってきた耐環境技術、センサデータをサーバー上に置いたIoTクラウドシステムを組み合わせることで、効率化、省力化を実現するセンサネットワークシステムを構築するものです。
システムがより大規模化、複雑化する際には、組込みソフトウェア事業と協調し、より大きなシナジーを発揮できると考えております。なお、当社グループはハードウェアを販売しておりますが、ファブレスであり、製品の企画設計と販売を行うのみで、製造は全て外部に委託しております。
また、ソフトウェアエンジニアリング会社への開発委託や派遣の受入れ、各種センサメーカー等からの商品の仕入れを行っております。[事業系統図] センシングソリューション事業の系統図は次のとおりです。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
37.84/ 100
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | ||||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 88億 | 96億 ↑10.2% | 90億 ↓6.2% | 89億 ↓1.2% | 89億 ↓0.7% | 96億 ↑8.5% | 119億 ↑23.7% | 121億 ↑1.9% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | 7億 | 7億 ↑7.2% | 7億 ↓8.8% | 7,268万 ↓89.4% | -4億 ↓586.8% | -8,216万 ↑76.8% | 11億 ↑1455.2% | 8億 ↓26.8% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | 7億 | 9億 ↑26.2% | 9億 ↑4.9% | 3億 ↓63.7% | -3億 ↓175.9% | 6,286万 ↑125.1% | 12億 ↑1751.1% | 9億 ↓25.7% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | 5億 | 7億 ↑25.8% | 7億 ↑2.6% | 2億 ↓70.3% | -4億 ↓278.3% | 1億 ↑138.2% | 9億 ↑552.7% | 6億 ↓33.0% |
| 収益性 | ||||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | 122.1円 | 32.4円 ↓73.5% | 33.2円 ↑2.5% | 9.9円 ↓70.3% | -17.6円 ↓278.1% | 6.7円 ↑138.2% | 45.7円 ↑582.7% | 31.2円 ↓31.8% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | 15.48% | 13.87% ↓10.4% | 12.44% ↓10.3% | 3.48% ↓72.0% | -6.93% ↓299.1% | 2.47% ↑135.6% | 16.76% ↑578.5% | 10.98% ↓34.5% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | 8.55% | 9.86% ↑15.3% | 9.05% ↓8.2% | 2.76% ↓69.5% | -4.96% ↓279.7% | 1.79% ↑136.1% | 12.77% ↑613.4% | 7.30% ↓42.8% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | 7.98% | 7.76% ↓2.8% | 7.55% ↓2.7% | 0.81% ↓89.3% | -3.99% ↓592.6% | -0.85% ↑78.7% | 9.35% ↑1200.0% | 6.72% ↓28.1% |
| キャッシュフロー | ||||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | 6億 | 5億 ↓14.8% | 11億 ↑107.1% | -2億 ↓118.8% | 2億 ↑180.8% | -1億 ↓187.3% | 11億 ↑881.0% | 2億 ↓79.2% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -9,594万 | -2億 ↓76.2% | -4億 ↓109.1% | -1億 ↑61.1% | -8,959万 ↑34.8% | -2億 ↓159.6% | -2,904万 ↑87.5% | -1億 ↓273.9% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 14億 | -11万 ↓100.0% | -1億 ↓124050.0% | -1億 ↑21.2% | -1億 ↓0.1% | -1億 ↓0.7% | -13億 ↓1045.1% | -1億 ↑91.3% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | 5億 | 3億 ↓32.1% | 7億 ↑106.1% | -3億 ↓147.6% | 7,181万 ↑121.3% | -4億 ↓620.2% | 11億 ↑386.9% | 1億 ↓88.8% |
| 財務 | ||||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 61億 | 67億 ↑9.2% | 75億 ↑11.7% | 73億 ↓2.5% | 72億 ↓1.0% | 76億 ↑5.9% | 70億 ↓8.5% | 82億 ↑17.2% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 43億 | 50億 ↑15.3% | 55億 ↑11.0% | 56億 ↑1.8% | 52億 ↓8.1% | 52億 ↑0.7% | 48億 ↓7.3% | 57億 ↑18.8% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 71.54% | 76.69% ↑7.2% | 76.92% ↑0.3% | 79.32% ↑3.1% | 74.99% ↓5.5% | 74.14% ↓1.1% | 71.38% ↓3.7% | 72.09% ↑1.0% |
| 配当 | ||||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | 5.5円 | 5.5円 ↑0.0% | 5.5円 ↑0.0% | 5.5円 ↑0.0% | 5.5円 ↑0.0% | 5.5円 ↑0.0% | 5.5円 ↑0.0% |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | 16.97% | 16.55% ↓2.5% | 55.78% ↑237.0% | - | 82.09% | 12.02% ↓85.4% | 17.64% ↑46.8% |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
※ 株式分割を考慮し、現在の株数基準に換算した調整後配当を表示しています
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。