当社グループは、「品質向上のトータルサポート企業」を目標に掲げ、ソフトウェアの品質に関わるサービスを提供しております。ソフトウェアの進化は、今後益々社会を便利にする一方、品質面での問題、不具合等が生じた際の社会に与える影響は大きくなり、品質の重要性は増すものと考えられます。
当社グループはこうした変化を積極的に捉え、提供サービスを通じて、豊かで安全なICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))社会の実現へ貢献していく事を目指しております。
当社グループは2026年3月末現在において、当社及び連結子会社7社で構成されております。ソフトウェアテスト事業、開発事業及びセキュリティ事業を提供しており、この3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
事業別セグメントを構成する主要な関係会社については、後述の事業系統図をご参照ください。なお、持株会社である当社は特定上場会社等に該当しており、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。
(1)ソフトウェアテスト事業 (当社及び連結子会社3社) 当事業では、製造業やソフトウェアベンダー(※1)に対して、ソフトウェアの不具合により顕在化するリスクを回避するため、開発工程における品質計画の立案、開発プロセスの改善、ソフトウェアの不具合を発見、または重大な不具合が発生していない事を確認する為のテスト計画、テスト設計、テストケースの作成、テスト実行及びテストサマリレポートの作成まで、第三者の中立的立場で提供しております。
また、提供する成果物においては、ソフトウェアテストの統合的な国際規格であるISO/IEC/IEEE 29119(※2)に準拠しており、グローバルな要件にも対応が可能です。
当事業が対象とするサービス提供領域は、エンタープライズ系(業務システムや基幹システム等)、Web・スマートフォン系(Webサイトやモバイルアプリケーション等)、組込系(AV機器や家電、産業機器、IoT機器等)、その他、幅広いものとなっており、テスト対象におきましても、予定した動作が正確に作動するか否かの機能性に限定せず、例えば実運用を想定したユーザー数からのアクセスや、営業活動継続によるデータ量の蓄積、継続性、耐久性の面など様々なニーズに対応したものとなっております。
さらに当事業においては、長年蓄積した知見をもとに自社開発したソフトウェアテストツールサービス、セキュリティツールサービス及びソフトウェアテストに関する教育サービスも提供しております。
なお、当社グループのフィリピン法人であるVALTES Advanced Technology,Inc.において、当社グループを窓口とした日本企業や在比日系企業に向けて上記サービスの提供を行っております。当社グループが提供するソフトウェアテスト事業のフローは以下のとおりです。
また、当社グループが提供する主なソフトウェアテストサービスは以下のとおりであります。
サービス名 概要 1.ソフトウェアテスト サービス 単機能テストから、システムテスト支援、多端末テスト、テスト自動化、受入テスト支援など、様々なソフトウェアのテストを顧客に代わり、当社グループの専門知識を持つエンジニアが目的に応じて最適なテストパターンを抽出し、アプリケーションやシステムの品質を支えるテストサービスを多種多様な業界に提供しております。
2.品質コンサルティングサービス 開発したソフトウェアをテストするソフトウェアテストサービスに対し、品質コンサルティングサービスでは、品質のPMO・QMO(※3)としてソフトウェア開発工程の上流工程を含む全体における品質確保のプロセス確立・標準化など、品質マネジメントを支援しております。
3.ソフトウェア品質 セミナーサービス (バルカレ) 当社グループのエンジニアにも実施しているソフトウェア品質教育を顧客の開発者、品質担当者、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーなどを対象にセミナーとして提供しております。
当社グループの教育コンテンツは現在23コースあり、集合研修形式やオープン講座形式、eラーニングと様々な形式で提供しております。コースによっては英語化もされており、英語での研修も可能となっております。
4.デジタル放送テスト サービス 多種多様なデジタル放送に関するテストサービスを提供し、受信機の機能テストだけでなく、放送規格に則ったシステムになっているかの規格テストや、規格では定められていない異常時のテスト、テスト用データ作成などのサービスを提供しております。
5.セキュリティ・脆弱性診断(※4)サービス Webシステムやモバイルアプリケーション、またIoT機器に対しての外部からの侵入(ハッキング)などが行える隙が無いかを確認する診断サービスや、またSaaS型WAFサービス(※5)「PrimeWAF」を提供しております。
6.テストツール提供 サービス ソフトウェアテストを効率化し、システムの高品質化とリリースのスピードアップを実現させるべく、テスト自動化ツール「T-DASH」、テスト管理ツール「QualityTracker」、AI仕様書インスペクションツール「QuintSpect」を提供しております。
7.出版・情報発信・ サイト運営 ソフトウェア開発に携わるすべての人のために、ソフトウェア品質改善だけにとどまらず、業界のトレンド情報やマネジメント手法など、エンジニアが必要とする価値ある情報を発信するWebサイト「Qbook」を運営しております。
また、書籍においては、エンジニア向けの新書「いちばんやさしいソフトウェアテストの本」、「ソフトウェアテストの教科書」、「ソフトウェアテスト規格の教科書」を出版しております。なお、当社グループは、主に2つの提供形態及び3つの契約形態によりソフトウェアテスト事業を提供しております。
提供形態 概要 テストセンターテスト サービス 当社グループにテストセンターを設置し、顧客のニーズに合わせたテスト環境を構築し、ソフトウェアテストサービスを提供しております。オンサイトテストサービス 労働者派遣事業の免許を保持しており、顧客のニーズに合わせた人材を提供しております。
契約形態 概要 派遣契約 労働者派遣契約に基づき当社グループのエンジニアを顧客先に派遣し、顧客の指揮命令下でサービスの提供を行っております。準委任契約 当社グループの指揮命令下において顧客との契約内容に応じた役務提供を行っております。
請負契約 主に当社グループのテストセンターにてテストを行い、テストレポート等の成果物を顧客に納品しております。(2)開発事業 (連結子会社4社) 当事業では、ソフトウェア・システムの開発請負及び開発要員派遣等のサービスを提供しております。
ソフトウェア・システムの開発において、企画から、要件定義、開発、UI/UXを含むデザイン、リリース、運用までワンストップで提供が可能です。開発ドキュメントが無い状態のソフトウェアに対して、ソフトウェアからドキュメントを作成するリバースエンジニアリングサービスも当事業に含まれます。
また、メタバース(※6)分野で注目を集めるxR技術の習得を進め、建築、不動産、自動車、映像等の業界をターゲットにサービス展開を進めております。
なお、ソフトウェアの品質向上をグループ経営方針としており、当社グループによるソフトウェアテスト、セキュリティサービスチームからの教育によるセキュアコーディング(※7)を施したソフトウェア開発サービスを提供しております。
(3)セキュリティ事業 (連結子会社1社) 当事業では、セキュリティ診断(脆弱性診断)サービスを提供しております。Webシステムやモバイルアプリケーション、またIoT機器に対しての外部からの侵入(ハッキング)などが行える隙が無いか、システムの安全性を調査し、潜在的な脆弱性を発見するサービスとなります。
※1 ソフトウェアベンダー ソフトウェアを製造・販売する会社である。※2 ISO/IEC/IEEE 29119 ISO、IEC、IEEEという3つの標準化団体が合同で策定したソフトウェアテストの統合的な国際規格の名称。
※3 PMO・QMO PMO(Project Management Office)とは、組織内における個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行う部門や構造システムを言う。
QMO(Quality Management Office)とは、組織における個々の品質管理の支援を積極的に行う部門や構造システムを言う。※4 脆弱性診断 コンピュータ又はネットワーク全体のセキュリティに弱点を作り出すコンピュータソフトウェアの欠陥や仕様上の問題点を診断する。
※5 SaaS型WAFサービス SaaS(Software as a Service)型WAF(Web Application Firewall)サービスとは、通信ネットワークなどを通じて、利用者が必要なものを必要なときに呼び出して使う利用形態において、WebサーバーやWebアプリケーションに対して、外部からの攻撃から守るサービスである。
※6 メタバース コンピュータ上に構築された、3次元の仮想空間やそのサービスのこと。英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語である。
※7 セキュアコーディング 悪意のある攻撃者等による攻撃に耐え得る堅牢なプログラムを書くことを意味し、不注意な設計やバグに起因する脆弱性を作り込まないコーディング作法の総称をいう。[事業系統図] 当社グループの事業系統図は、以下のとおりです。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
49.15/ 100
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | ||||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 33億 | 49億 ↑48.7% | 53億 ↑7.9% | 67億 ↑27.5% | 91億 ↑35.1% | 104億 ↑14.4% | 108億 ↑4.2% | 119億 ↑10.6% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | 2億 | 3億 ↑70.6% | 3億 ↑7.2% | 6億 ↑65.4% | 10億 ↑70.1% | 8億 ↓13.3% | 9億 ↑11.9% | 9億 ↓1.8% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | 2億 | 3億 ↑72.6% | 3億 ↑7.6% | 6億 ↑66.9% | 10億 ↑69.4% | 9億 ↓13.5% | 9億 ↑11.0% | 9億 ↓2.4% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | 1億 | 2億 ↑51.5% | 2億 ↑10.0% | 4億 ↑67.8% | 7億 ↑57.4% | 5億 ↓20.5% | 6億 ↑13.7% | 6億 ↓2.7% |
| 収益性 | ||||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | 25.1円 | 33.3円 ↑32.6% | 35.6円 ↑7.2% | 60.2円 ↑68.8% | 95.8円 ↑59.3% | 25.3円 ↓73.6% | 29.2円 ↑15.4% | 28.9円 ↓1.1% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | 43.40% | 27.00% ↓37.8% | 18.00% ↓33.3% | 25.80% ↑43.3% | 31.60% ↑22.5% | 19.80% ↓37.3% | 19.40% ↓2.0% | 16.70% ↓13.9% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | 12.67% | 10.72% ↓15.4% | 9.70% ↓9.5% | 14.12% ↑45.6% | 15.93% ↑12.8% | 9.60% ↓39.7% | 9.05% ↓5.7% | 8.53% ↓5.7% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | 5.75% | 6.60% ↑14.8% | 6.55% ↓0.8% | 8.50% ↑29.8% | 10.71% ↑26.0% | 8.11% ↓24.3% | 8.72% ↑7.5% | 7.74% ↓11.2% |
| キャッシュフロー | ||||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | 2億 | 2億 ↓1.0% | 3億 ↑18.3% | 5億 ↑73.6% | 8億 ↑67.6% | 5億 ↓46.0% | 6億 ↑31.8% | 9億 ↑55.0% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -5,414万 | -8,128万 ↓50.1% | -9,302万 ↓14.4% | -1億 ↓12.1% | -6億 ↓513.5% | -9億 ↓34.4% | -9億 ↓0.7% | -2億 ↑73.0% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | -9,173万 | 5億 ↑687.0% | -496万 ↓100.9% | -2億 ↓4654.1% | -2,944万 ↑87.5% | 6億 ↑2223.4% | 4億 ↓29.7% | -3億 ↓164.1% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | 2億 | 2億 ↓15.2% | 2億 ↑20.2% | 4億 ↑102.4% | 2億 ↓48.3% | -4億 ↓293.9% | -3億 ↑34.7% | 7億 ↑367.0% |
| 財務 | ||||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 12億 | 21億 ↑79.0% | 25億 ↑21.6% | 29億 ↑15.3% | 41億 ↑39.5% | 54億 ↑32.0% | 65億 ↑20.6% | 67億 ↑3.3% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 4億 | 12億 ↑201.8% | 15億 ↑20.1% | 17億 ↑14.6% | 24億 ↑40.5% | 28億 ↑17.3% | 33億 ↑15.1% | 36億 ↑11.5% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 35.50% | 59.60% ↑67.9% | 58.80% ↓1.3% | 58.40% ↓0.7% | 58.90% ↑0.9% | 52.30% ↓11.2% | 49.90% ↓4.6% | 53.90% ↑8.0% |
| 配当 | ||||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | - | - | - | - | 4.0円 | 4.0円 ↑0.0% | 4.0円 ↑0.0% |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | - | - | - | - | 15.79% | 13.68% ↓13.4% | 13.84% ↑1.2% |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。