当社グループは「働くをもっと楽しく、創造的に」というミッションのもと、人生の大半を過ごすことになる「働く」という時間において、ただ生活の糧を得るためだけではなく、1人でも多くの人がより楽しく、自由な創造性を存分に発揮できる社会を実現することを目指し、仕事の効率化や創造的な働き方を実現するサービスの開発・提供に取り組んでおります。
特に、日本の企業数の99.7%を占めながらも労働生産性の低迷や深刻な人手不足といった課題を抱える「中小企業」を主要なターゲットとし、その課題解決に資する事業を展開しております。当社グループが営む事業は、ビジネスチャット「Chatwork」を中心とした「プラットフォーム事業」の単一セグメントであります。
当事業は、ソフトウェアを通じた月額課金モデルに関わる「SaaSドメイン」と、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)をオンラインで実現するモデルに関わる「BPaaSドメイン」の2つの領域で構成されております。それぞれの事業内容の詳細は以下のとおりです。
なお、当該セグメントは「第5 経理の状況 1(1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。
(1)プラットフォーム事業 当社グループは、国内最大級の利用者数を有するビジネスチャット「Chatwork」の顧客基盤をプラットフォームとして、ITリテラシーやリソースが不足しがちな顧客企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進する多様なサービスを展開しております。
①SaaSドメイン SaaSドメインにおいては、主力サービスであるビジネスチャット「Chatwork」に加え、企業のバックオフィス業務やDXを支援する周辺サービスの開発・提供を行っております。
(ⅰ)ビジネスチャット「Chatwork」 「Chatwork」は、誰もが簡単に使えるチャット機能に加え、タスク管理、ファイル管理、ビデオ・音声通話機能をワンストップで提供するビジネスコミュニケーションツールです。高い機密性が求められるビジネスシーンに対応したセキュリティ水準を備えております。
主な特徴は以下のとおりです。・シンプルで直感的なユーザーインターフェースIT専任担当者が不在の組織でも導入しやすいよう、ITリテラシーの高低に関わらず幅広い業種・職種の方が直感的に利用できるデザインを採用しております。
PCブラウザだけでなくモバイル端末でも利用可能であり、場所を選ばない働き方を支援しております。・オープンプラットフォームとネットワーク効果社内コミュニケーションに特化したツールとは異なり、社外の取引先や顧客とも円滑に接続できるオープンプラットフォーム型の設計となっております。
これにより、ユーザー同士の招待や紹介を通じて利用者が複利的に増加する独自のネットワーク効果を有しており、当該マーケットにおいて効率的なユーザー獲得を実現しております。・フリーミアムモデル基本機能を無料で利用開始できるフリープランを提供しております。
予算制約のある企業にとっても導入のハードルを下げ、社内外へ気軽に利用を勧めることができる環境を提供することで、圧倒的なシェアを獲得しております。
<収益モデル>当サービスはSaaS形式で提供しており、有料プラン(ビジネスプラン、エンタープライズプラン)について、利用者(ID)数に応じた月額または年額の定額利用料(サブスクリプション)を受領するストック型の収益モデルを構築しております。
フリープランから有料プランへのアップセル、および既存顧客のID数増加により、安定的かつ継続的な収益拡大を図っております。
<販路> ユーザーの獲得経路は、顧客自らがオンラインで申し込む「フリーミアム(紹介・Web経由)」、当社営業部門による「ダイレクトセールス」、およびパートナー企業を通じた「パートナーセールス(代理店・OEM)」に大別されます。
フリーミアムにおいては、無料での利用開始から組織内での利用定着を経て、機能制限の解除や管理機能の必要性に応じて有料プランへ移行する流れが主力となっております。
また、パートナーセールスにおいては、全国の販売代理店による営業展開に加え、KDDI株式会社へのOEM提供(「KDDI Chatwork」)を通じて、大企業等のエンタープライズ領域への導入も推進しております。
(ⅱ)その他SaaSサービス 「Chatwork」のプラットフォーム上で、顧客企業の経営課題を解決するための周辺サービスを展開しております。サービス名 サービスの概要 Chatwork 勤怠管理、MINAGINE 勤怠管理 複雑な就業規則にも対応可能なクラウド型勤怠管理システムです。
打刻管理から休暇管理、残業時間の集計までを自動化し、労務コンプライアンスの遵守と業務効率化を支援します。Chatwork 人事評価 人事評価制度の構築から運用までを支援するサービスです。クラウドシステムによる評価運用の効率化に加え、コンサルタントによる制度設計や定着支援も提供しております。
Chatwork ストレージ、セキュアSAMBA 法人向けクラウドストレージサービスです。高いセキュリティ水準のもと、社内外との安全かつ円滑なファイル共有・管理を実現し、ペーパーレス化やテレワークを促進します。
Chatwork DX相談窓口 「Chatwork」ユーザーに対し、専任のアドバイザーが経営課題をヒアリングし、課題解決に最適なSaaSやDXサービスを紹介・マッチングするアライアンスサービスです。
Chatwork 広告 「Chatwork」のフリープランユーザー等に対し、ブラウザやアプリ上で広告を配信するBtoB向け広告サービスです。ユーザー属性に応じたターゲティング配信が可能です。
②BPaaSドメイン BPaaS(Business Process as a Service)は、ソフトウェアの提供にとどまらず、ビジネスプロセス(業務工程)そのものをクラウド経由でアウトソーシングとして請け負うサービスです。
IT人材が不足し、自社リソースのみでのSaaS活用やDX推進が困難な多くの企業に対し、チャットを通じた依頼で業務を請け負い、当社のオペレーターやAI、SaaSを組み合わせることで、業務プロセスそのものの効率化及び生産性の向上を実現しております。
当社グループのBPaaS事業は、DXが未浸透な顧客層を主要ターゲットとしておりますが、国内最大級のビジネスチャット「Chatwork」のプラットフォーム基盤を活用し、膨大な既存ユーザーを共有することで顧客獲得コストを最小化できる点に優位性を有しております。
加えて、業務の「型化(標準化)」と「AI・テクノロジーの活用」を徹底することで、労働集約的になりがちな従来のBPOとは異なり、導入しやすい価格帯での提供と高い利益率を両立する、効率的なビジネスモデルを構築しております。
これにより、従来は価格面等でBPOを導入できなかった中小企業においても、外部リソースを活用した実効性のあるDXへの取り組みを可能としております。
(ⅰ)タクシタ(Chatwork アシスタント) 経理、総務、労務、採用、営業事務など、企業のノンコア業務(バックオフィス業務等)を幅広く請け負うオンラインアシスタントサービスです。「Chatwork」上でのチャットコミュニケーションを通じて、必要な時に必要な分だけ業務を依頼できる手軽さが特徴です。
AIやテクノロジーを活用したオペレーションにより、高品質かつ低価格なサービスを提供しております。(ⅱ)MINAGINE 労務アウトソーシング(Chatwork 労務管理) 人事労務領域に特化した専門性の高いBPaaSです。
社会保険労務士等の専門家の知見に基づき、給与計算、年末調整、社会保険手続きなどの業務を代行します。専門的な知識が必要で属人化しやすい労務業務をアウトソースすることで、顧客企業はコア業務へ集中することが可能となります。
<収益モデル>月額固定のプラン、稼働時間に応じた従量課金、従業員数等に応じた月額利用料等によるストック型収益を主体としております。また、年末調整等のスポット業務に応じた手数料を受領しております。[事業系統図]以上の内容を事業系統図に示すと、次のとおりです。
(注) 上記のOEM提供先は、KDDI株式会社であり、同社との業務委託契約に基づくものです。詳細は「第2 事業の状況 5 重要な契約等」をご参照下さい。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
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※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | |||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 18億 | 24億 ↑33.6% | 34億 ↑39.1% | 46億 ↑36.2% | 65億 ↑41.2% | 85億 ↑30.6% | 95億 ↑12.5% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | 7,769万 | 3億 ↑321.1% | -7億 ↓310.3% | -7億 ↓4.5% | -7億 ↑4.8% | 9,686万 ↑114.1% | 5億 ↑400.8% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | 6,234万 | 3億 ↑421.2% | -7億 ↓317.0% | -7億 ↓2.8% | -7億 ↑4.3% | 7,548万 ↑110.9% | 5億 ↑506.9% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | 6,142万 | 2億 ↑239.0% | -7億 ↓440.2% | -7億 ↓2.5% | -6億 ↑11.9% | -12億 ↓83.3% | 2億 ↑118.3% |
| 収益性 | |||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | 1.7円 | 5.7円 ↑234.1% | -18.7円 ↓429.6% | -17.3円 ↑7.4% | -14.9円 ↑13.7% | -28.6円 ↓91.2% | 5.1円 ↑118.0% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | 6.10% | 12.70% ↑108.2% | -21.30% ↓267.7% | -25.64% ↓20.4% | -25.76% ↓0.5% | -73.38% ↓184.9% | 12.00% ↑116.4% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | 3.06% | 8.21% ↑168.3% | -13.71% ↓267.0% | -13.44% ↑2.0% | -10.05% ↑25.2% | -19.18% ↓90.8% | 3.22% ↑116.8% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | 4.28% | 13.49% ↑215.2% | -20.40% ↓251.2% | -15.66% ↑23.2% | -10.56% ↑32.6% | 1.14% ↑110.8% | 5.09% ↑346.5% |
| キャッシュフロー | |||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | 9,838万 | 4億 ↑352.2% | -5億 ↓206.8% | -3億 ↑40.3% | 5億 ↑265.5% | 15億 ↑214.5% | 9億 ↓36.5% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -4,878万 | -2億 ↓294.0% | -8億 ↓337.2% | -5億 ↑38.5% | -15億 ↓181.2% | -7億 ↑55.3% | -6億 ↑9.9% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 9億 | 6,283万 ↓92.8% | 27億 ↑4146.4% | 5億 ↓83.1% | 2億 ↓47.5% | -1,459万 ↓106.2% | -2億 ↓973.7% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | 4,960万 | 3億 ↑409.5% | -13億 ↓620.6% | -8億 ↑39.1% | -10億 ↓22.9% | 8億 ↑183.9% | 4億 ↓57.4% |
| 財務 | |||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 20億 | 25億 ↑26.2% | 52億 ↑103.9% | 54億 ↑4.5% | 64億 ↑17.9% | 61億 ↓3.9% | 67億 ↑9.3% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 15億 | 18億 ↑21.1% | 33億 ↑85.8% | 28億 ↓14.9% | 25億 ↓12.3% | 16億 ↓35.6% | 20億 ↑24.2% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 73.60% | 70.60% ↓4.1% | 64.30% ↓8.9% | 52.40% ↓18.5% | 39.00% ↓25.6% | 26.10% ↓33.1% | 29.90% ↑14.6% |
| 配当 | |||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | - | - | - | - | - | - |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | - | - | - | - | - | - |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。