当社は、様々な業種の店舗のインターネット予約サービスを展開する株式会社EPARKの調剤薬局部門として2015年8月に事業を開始しました。EPARKの名を冠した調剤薬局の予約サービスからスタートし、その後、調剤薬局のニーズを捉えた予約サービスとは別の独自事業を自社開発し、展開してまいりました。
さらに、医療機関や介護施設向けのシステム・サービスも展開し、当社が標榜する「医・薬・介護、個人ユーザー(患者)をつなぐプラットフォーム」としての機能の拡充を図っております。そうした機能の実現のため、当社は、連結子会社12社、関連会社1社とともにグループを構成しております。
当社については、東京本社の他、札幌、名古屋、大阪、広島、高松、福岡に拠点を設け、全国を対象に営業活動を行っております。また、東京本社にはコールセンターを設置し、顧客からの問い合わせや要望に応えられる体制を整備しております。
当社グループは単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりませんが、主に以下の4つの事業を運営しております。
これら事業の収益は、各種サービス導入前のコンサルティング等の対価として得られる「ショット売上」、月額利用料などの固定金額及び処方箋ネット受付売上や仕入れサポートサービスの手数料など利用量に応じて変動する金額として契約に基づいて将来にわたって継続的に得られる「ストック売上」に区分されます。
(1)メディア事業「メディア事業」のコンセプトは「医療と患者をつなぐプラットフォーム」です。患者の利便性、薬局の効率性・生産性などの向上を目的としたサービスを展開しております。
株式会社EPARKが調剤薬局部門の予約サービス「処方便」として開始した事業が端緒ですが、会社分割によって当社が事業を譲受し、当社内にシステム開発部門を設置のうえ機能改善・拡充等の開発を繰り返し、当社独自の発展を継続しております。
①EPARKくすりの窓口当社は、調剤薬局・ドラッグストアといった薬局の検索サイト/アプリ「EPARKくすりの窓口」を運営しております。
立地や営業日など様々な条件を指定して薬局を検索できる他、患者が医療機関から受け取った処方箋をサイト/アプリ経由で指定した薬局に送ることで、処方薬受取りの予約ができる機能を有しております。
薬局にとっては、処方する医薬品の準備を予め進められるといった効率化が図られ、患者にとっては、待ち時間の短縮につながるなど、双方にメリットが生まれます。また、待ち時間の短縮により、薬局店舗内のウイルス感染等を防止することにもつながります。
近年では、こうした処方箋受付をAIが行い、処方内容をレセコンに自動反映することも可能なAI受付機を開発するなど、新たな派生事業が開始されております。
処方箋受付以降の複数の事務が自動化・効率化・無人化されるため、薬局の人件費削減や、人材不足に悩む薬局の支援につながるなどの効果があり、大手薬局チェーン店舗に導入されるなど伸長しております。主な事業収益は、ストック売上としてシステム利用料収入です。
この収益の一定割合をロイヤリティとして株式会社EPARKへ支払っております。②EPARKお薬手帳当社は電子お薬手帳アプリ「EPARKお薬手帳」を運営しております。
患者自身が処方箋を読み取って処方された医薬品の情報を登録できる他、飲み忘れ防止のためのアラーム発信機能、血圧値や体温の登録などPHR(Personal Health Record)管理機能等を有しております。
薬局側では、当社と契約のある薬局であれば、自店で処方した医薬品の情報を自動で患者のお薬手帳に登録したり、患者のお薬手帳に登録された過去の処方歴を自店のPC等で確認するなどが可能となっております。また、薬局だけに留まらず、さまざまな医療機関との連携を行っております。
直接的な収益はありませんが、当社の事業を個人ユーザーに知ってもらうための入口のツールとなる他、「EPARKお薬手帳」上でいつも利用する薬局をかかりつけ登録することでホーム画面上に表示でき、薬局を検索することなく処方薬受取りの予約ができるため、「EPARKくすりの窓口」の利用促進・リピートにつながり、ストック売上を維持します。
(事業系統図) ③EPARK病院・クリニック当社子会社の株式会社メディ・ウェブは、病院・クリニックの検索サイト「EPARK病院・クリニック」を運営しております。「EPARKくすりの窓口」の病院版であり、同様に病院と患者の双方にメリットがあります。
これまで当社は薬局向け市場を主戦場としてきましたが、2026年1月の株式会社メディ・ウェブの子会社化により医療機関ポータルサイト事業を獲得したことによって医療機関向け市場に本格参入し、事業領域を拡大しております。
主な事業収益は、ストック売上として検索サイトへの掲載費、運用管理費収入であり、その収益の一定割合をロイヤリティとして株式会社EPARKへ支払っております。(2)みんなのお薬箱事業「みんなのお薬箱事業」のコンセプトは「医薬品卸と薬局をつなぐプラットフォーム」です。
薬局に対して様々なソリューションを提供するために当社が開発してきた独自事業であり、医薬品卸事業者と薬局における医薬品の流通改善を支援し、薬局経営の効率性・生産性及び医薬品卸事業者の業務効率などの向上を目的としたサービスを展開する事業であります。
①仕入れサポートサービス当社は、株式会社E-BONDホールディングスとの業務提携により、薬局や医療機関が医薬品の仕入れを効率化できる「仕入れサポートサービス」を展開しております。
サービス加盟店が同社の子会社である株式会社ウィーズを通じて医薬品卸事業者と取引を行うものであり、個々の薬局等が単独で取引を行うのと比較してボリュームが大きくなることによって、条件面でのスケールメリットを享受することを目的としたスキームです。
当社と株式会社ウィーズとの合弁会社である株式会社J-Seedは、「仕入れサポートサービス」における取引の管理業務を担っております。
主な事業収益は、ショット売上としてサービス開始に向けたコンサルティングに係る収入、ストック売上として薬局等と医薬品卸事業者との間の医薬品売買における取引薬価、売買価格に応じて算定される手数料収入です。
また、株式会社ウィーズ及び株式会社J-Seedに対して、事業収益より一定割合を手数料として支払っております。②eオーダーシステム当社は、薬局や医療機関における医薬品の在庫管理システム及び自動発注システムの機能を有する「eオーダーシステム」を提供しております。
薬局等のレセプトコンピュータと「eオーダーシステム」を連携させることにより、人工知能(AI)が患者ごとの処方歴を把握し、必要な医薬品の種類と量を判断して自動的にリストアップします。
それを基に自動的に医薬品卸売事業者に、「仕入れサポートサービス」加盟店であれば当社グループを経由して、医薬品の発注が行われます。これにより薬局等における過剰在庫の抑制、欠品の防止、薬剤師の事務負担軽減といった効果を目指すものです。
近年では、調剤薬局チェーン内店舗の在庫状況と調剤需要予測から店舗間の医薬品の譲渡・譲受を行う店舗間共有機能や、地域内薬局の店舗在庫状況から同様に医薬品の譲渡・譲受を行う地域間共有機能といった在庫適正化機能を開発し、提供しております。
主な事業収益は、ショット売上として利用に必要な各種設定の代行に係る収入及びストック売上としてシステム利用料収入です。(新事業系統図) ③みんなのお薬箱当社は、医薬品売買ニーズマッチングサイト/アプリ「みんなのお薬箱」を提供しております。
薬局において処方されずに不動在庫となった医薬品を売りたい薬局と、不足している医薬品を買いたい薬局のニーズをマッチングさせ、売買を仲介します。これにより、全国の薬局のデッドストックを有効利用し、各薬局においてはコスト削減につなげることを目指したサービスです。
売却の方法は、「みんなのお薬箱」において購入希望者を募る「出品」と、当社子会社の株式会社ピークウェルが「買取」を行ったうえで同社が「みんなのお薬箱」に出品するという2種類があります。
購入者は、「みんなのお薬箱」から買いたい医薬品を探して購入を申し込む他、店舗における医薬品ごとの月間使用量をAIが分析し、それに応じて出品されている医薬品を自動的に購入するメニューも用意しております。主な事業収益は、ストック売上として売買が成立した医薬品の薬価に応じた手数料収入です。
(事業系統図) (3)基幹システム事業「基幹システム事業」のコンセプトは「医科、薬局、介護のデータ連携プラットフォーム」です。
「医・薬・介護、個人ユーザー(患者)をつなぐプラットフォーム」を実現するためのラインナップの充実を企図し、医療機関、薬局、介護施設に必要な事務処理システムや情報システム等を販売しております。これらは主に当社子会社(当社に吸収合併済の会社を含む)が行っており、主要な商品は下表の通りです。
2026年5月に株式会社テクノネットワークを子会社化したことにより、日本医師会ORCA管理機構が提供するレセプトソフトの取扱いを開始し、メディア事業における「EPARK病院・クリニック」と併せて医療機関向けのサービスラインナップを強化しております。
主な事業収益は、ショット売上として機器類納入代金や初期設定代行に係る収入とストック売上として保守料収入です。
対象顧客 システム 商品名 提供しているグループ会社 調剤薬局 電子薬歴、処方箋のQRコード読込み機能などオールインワンレセコン 「Pharmy」 株式会社モイネットシステム ・調剤薬局の事務(処方箋のシステム反映、服薬指導履歴の記録、患者へお渡しする帳票、患者・保険組合への調剤医療費の請求など)のほとんどをシステム化・初期導入費を安価に設定し薬局のコスト負担軽減と利便性向上を図ります 薬歴システム 「Hi―story」 ハイブリッジ株式会社 ・オンプレミス、クラウドの双方に対応した薬歴単体システム・LINEを通じたメッセージ配信など服薬フォローアップ機能も備える 調剤監査システム 「Cube.i」 株式会社くすりの窓口 ・薬局において調剤した医薬品の種類や数量を認識し、調剤過誤を検出するシステム・調剤過誤に起因する健康被害の防止に寄与します 医療機関 医事会計・オーダリング・電子カルテシステム 「HOSPITAC」 株式会社エーシーエス クリニック向け電子カルテシステム 「Ex-Karte」 株式会社メディカルJSP レセプトコンピュータシステム 「IJIα-5」 株式会社メディカルJSP レセプトコンピュータシステム 日本医師会標準レセプト「ORCA」 株式会社テクノネットワーク ・病院の事務(診療報酬請求、医師から看護師などへの指示、患者の記録管理、看護計画)などを一元管理できるシステム・正確な情報共有や生産性向上を図ります 順番待ちシステム 「スマートガイドシステム」 株式会社くすりの窓口 ・診察予約の順番情報やリマインド通知を患者のスマートフォンを通じて行うシステム・患者の通院時における利便性を向上させる他、病院待合室における密の回避に寄与します 介護施設 電子介護記録システム 「コメットケア」 株式会社くすりの窓口 ・従来ほとんど紙で行われていた介護施設の業務(提供したサービスの状況や健康状態の記録、服薬記録、職員間の連絡)を一元管理するシステム・介護職員の生産性向上を図り、業界の人手不足解消に寄与します (4)未病予防事業当社は、顧客及び個人ユーザーのニーズ及びウォンツを汲み取り、最適なサービスの企画を立て、短期間に開発を行い、市場に展開し、また改善を加えていくことを常に心掛けており、それに基づく新規事業開発が進められています。
その中のひとつとして、2026年3月期から本格稼働を開始したのが未病予防事業です。
この事業においては、子会社の株式会社人間ドックを通じた人間ドック及び健康診断の予約サービス、全国の健康保険組合から委託を受け、当社顧客である調剤薬局やドラッグストアの店頭にて健康保険組合加入者に対して生活習慣病等に係る健康保健指導を行う特定保健指導サービス等を行っております。
健康診断の受診促進や早い段階から健康保健指導を行うことによって将来の発病可能性の抑制を目指すものであり、増加する我が国の医療費の削減に資する事業であると考えております。
主な事業収益は、ストック売上として健康診断・人間ドックの予約後、受診が発生した際に医療機関から収受する手数料収入、特定保健指導が行われた際に健康保険組合から収受する手数料収入です。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
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※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|
| 損益 | |||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 87億 | 112億 ↑28.4% | 123億 ↑10.1% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | 14億 | 20億 ↑42.6% | 27億 ↑37.3% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | 13億 | 19億 ↑46.3% | 27億 ↑37.4% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | 9億 | 21億 ↑136.9% | 30億 ↑44.8% |
| 収益性 | |||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | 86.5円 | 184.9円 ↑113.8% | 263.2円 ↑42.4% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | 19.20% | 27.50% ↑43.2% | 29.80% ↑8.4% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | 3.79% | 17.04% ↑349.6% | 16.84% ↓1.2% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | 15.71% | 17.45% ↑11.1% | 21.75% ↑24.6% |
| キャッシュフロー | |||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | 26億 | -53億 ↓302.8% | 29億 ↑155.3% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -18億 | -18億 ↓0.4% | -23億 ↓27.4% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 78億 | -54億 ↓168.6% | 22億 ↑141.5% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | 8億 | -71億 ↓956.1% | 7億 ↑109.1% |
| 財務 | |||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 231億 | 122億 ↓47.3% | 178億 ↑46.6% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 64億 | 85億 ↑32.7% | 113億 ↑34.0% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 27.60% | 69.50% ↑151.8% | 63.70% ↓8.3% |
| 配当 | |||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | 27.0円 | 38.0円 ↑40.7% |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | 14.60% | 14.44% ↓1.1% |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。