当社グループは当社及び連結子会社2社で構成されており、解体事業、環境事業、金属事業の三つの事業セグメントを中心として、資源循環型社会形成のための総合リサイクル事業を営んでおります。1960年代以降の高度経済成長期を経て機械設備や建築構造物など日本の社会資本ストックは急激に増加しました。
また、地球温暖化をはじめとする環境・社会問題の解決が焦眉の課題であるほか、「もったいない」の心を原点に、それらの社会インフラに眠る莫大な都市資源を採掘・開発し、再生資源を加工・製造して社会に還元することが当社グループの事業内容です。
事業地域は、近畿及び中国エリアをカバーするとともに、全国的なアライアンス・ネットワークを展開し日本全域を視野に入れた事業展開を目指しています。当社グループの事業内容は、以下のとおりであります。
なお、以下の事業区分は本書「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。(1)解体事業 解体事業は、資源の発生元となる顧客並びに排出事業者から建築構造物やプラント・機械設備の解体・撤去工事を請負います。
また、解体工事現場で発生する副産物の再生資源を当社グループの他セグメント及び協力企業へ供給することにより静脈産業における「ワンストップ・サービス」を提供し、有機的なリサイクル・ループを形成します。
具体的には、建物を単に解体する工事だけに留まらず、解体工事現場で発生する瓦礫などの産業廃棄物を自社の中間処理工場に持ち帰って選別・加工を施すことによって建築資材などの再生資源として蘇らせてリサイクルするほか、鉄や非鉄などの金属類は別途当社の金属加工工場に持ち帰って選別・加工を行い、金属再生資源として循環させています。
このようにバックアップとしての環境保全機能を持つことによって、顧客に対する広範な安心・安全という付加価値を提供しています。
また、「特定建設業」の許可を取得していますので、下請け会社に対する発注金額が4千5百万円以上の大型解体案件に関しましても、元請会社として施主である顧客からの直接受注が可能になっています。当社は、2025年1月に株式会社ミツエを子会社化いたしました。
同社は多年にわたり当社と解体工事の協力関係にあり、2017年に子会社化した株式会社国徳工業とともに、シナジーを活かした事業を展開しています。(2)環境事業 当社の環境事業は、主として、産業廃棄物収集運搬及び中間処理並びに再生資源販売を中心に事業を展開しています。
顧客としては、製造業、建設業を中心に、生産工程や建設現場から発生する廃棄物や使用済みになった機械類などを自社運送部門が収集するほか、当社工場にて受け入れを行い、選別・加工を施した後、再生資源として販売します。産業廃棄物処理においては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、「廃棄物処理法」という。
)により厳しい規制があり、コンプライアンスが最重要な位置づけとなります。顧客である排出事業者においても、今後ますますコンプライアンスに則った事業者との取引が重要視されています。その前提をもとに、産業活動による資源有効利用促進と環境負荷低減が企業の社会的責任、道義的責任に対して重要となっております。
環境事業の売上は大きく二つに分類されます。売上の一つは、図-Aに示す廃棄物処理受託売上となります。これは製造工場の生産工程や物流倉庫から発生する産業廃棄物及びビルやプラントなどの建設工事で発生する建設系産業廃棄物など、あらゆる事業活動に伴って生じる廃棄物の中間処理受託業務に基づくものです。
ここでは、廃棄物は当社に入荷し、廃棄物排出事業者からは処理料金を貰い受けております。もう一つの売上は、図-Bに示すとおり、当社に入荷した様々な産業廃棄物を選別、分解、破砕、圧縮などの製造工程を経て、鉄や非鉄金属類、プラスチックや木材などの素材ごとに分類して再生資源として出荷、販売することです。
当社は使用済小型電子機器等の再資源化の促進に関する法律に基づく再資源化事業者の認定を受けており、様々な家庭用電気・電子機器類のリサイクルも行っております。他方、図-Cのとおり、当社に入荷はいたしますが、処理受託ではなく、売買契約として代金を支払って仕入れるものもあります。
この分類に属するものは、主として金属類を多く含む自動販売機、ATMなどの電子機器類、厨房用大型冷蔵・冷凍設備や空調装置などが使用済みになったものなどです。
また、A及びCで入荷したものを選別、分解、破砕、圧縮などの中間処理工程を経た後、Bとして販売できないものについては、他の事業者に対して焼却や埋め立てなどの最終処分を委託する目的で出荷いたします(図-D)。ここでは委託料金が発生します。
ただし、その中には、焼却や埋立処分以外に、セメント製造会社や製紙会社など向けにプラスチックや木くずなどを石炭代替燃料として出荷するものもあり、焼却や埋立処分に比較して大幅に廉価での処理が可能になりますので、これらの比率を高めることが重要であると認識しております。
即ち、AとCで入荷したものの中から、如何に多くの再生資源をBとして出荷するかが再生資源製造業者としての当社のミッションです。また、上述のとおりDへの流れの中でも石炭代替燃料としての出荷は、単純な焼却や埋立処分に比較して処理料金を大幅に低減できることから、そちらへの流れを多く作ることも利益に貢献します。
また、AからDへの商流において、当社が有している許可対象外の廃棄物や排出場所が遠方に位置する場合など、当社の中間処理施設には持ち込まずに、当社が仲介することで、当社以外の処理業者へ直接搬入する業務も行っています。この業務も顧客に対する重要なサービスの一つとなっております。
(3)金属事業 鉄・非鉄などの金属類のみを集荷して加工し、製鋼原料などの金属系再生資源として主として製鋼メーカーなどに出荷・販売します。また、使用済み自動車(ELV=End of Life Vehicle)を解体し、再生資源として出荷します。
金属事業は、当社創業以来半世紀余に亘る事業であり、当社の安定基盤となっています。様々な産業活動から発生する鉄や非鉄の金属スクラップを発生元から仕入れて、自社工場にて選別・加工し、付加価値を高めて電炉や高炉など製鋼メーカーに出荷することで、ほぼ100%のリサイクルを達成しています。
金属事業の売上は、鉄、非鉄スクラップともに、相場変動による影響を受けます。相場変動により販売単価は変動しますが、仕入単価も同時に連動して変動しますので、仕入から販売までの加工工数を短縮することによって、利益に対する相場変動の影響を最小限に抑える事業運営を心がけております。
このことは、販売先のニーズである「製鋼原料の安定供給」を満たすことでもあり、顧客である製鋼メーカーからの多年にわたる信頼を得ることにつながり、安定基盤の所以となっております。当社グループの事業系統図は次のとおりであります。(フロー図)。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
45.4/ 100
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | ||||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 65億 | 63億 ↓3.3% | 55億 ↓12.8% | 84億 ↑54.7% | 80億 ↓5.6% | 87億 ↑8.8% | 97億 ↑11.5% | 100億 ↑3.6% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | 3億 | 3億 ↑8.6% | 3億 ↑7.4% | 8億 ↑140.3% | 5億 ↓38.2% | 6億 ↑20.1% | 8億 ↑36.7% | 6億 ↓19.5% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | 3億 | 4億 ↑10.6% | 4億 ↑16.5% | 8億 ↑98.2% | 5億 ↓35.1% | 6億 ↑15.1% | 8億 ↑36.2% | 7億 ↓19.2% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | 2億 | 3億 ↑26.1% | 3億 ↑1.7% | 5億 ↑77.9% | 3億 ↓32.0% | 4億 ↑14.4% | 5億 ↑31.3% | 6億 ↑17.4% |
| 収益性 | ||||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | 163.0円 | 164.3円 ↑0.8% | 168.9円 ↑2.8% | 150.3円 ↓11.0% | 102.9円 ↓31.5% | 119.5円 ↑16.1% | 157.5円 ↑31.9% | 182.1円 ↑15.6% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | 11.09% | 10.26% ↓7.5% | 9.79% ↓4.6% | 15.40% ↑57.3% | 9.33% ↓39.4% | 10.12% ↑8.5% | 12.16% ↑20.2% | 12.40% ↑2.0% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | 4.64% | 6.12% ↑31.9% | 5.54% ↓9.5% | 8.84% ↑59.6% | 6.51% ↓26.4% | 6.90% ↑6.0% | 8.21% ↑19.0% | 7.54% ↓8.2% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | 4.34% | 4.88% ↑12.4% | 6.01% ↑23.2% | 9.33% ↑55.2% | 6.11% ↓34.5% | 6.75% ↑10.5% | 8.27% ↑22.5% | 6.43% ↓22.2% |
| キャッシュフロー | ||||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | 4億 | 3億 ↓39.1% | 4億 ↑55.0% | 8億 ↑97.9% | 3億 ↓57.5% | 6億 ↑78.3% | 9億 ↑54.4% | 7,173万 ↓92.3% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -2億 | -5億 ↓147.2% | -2億 ↑59.2% | -1億 ↑47.8% | -2億 ↓99.3% | -5億 ↓146.8% | -2億 ↑51.5% | -14億 ↓502.2% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 8億 | -3億 ↓138.4% | 9,015万 ↑128.1% | -2億 ↓368.3% | -3億 ↓24.0% | -2億 ↑25.7% | -2億 ↑25.8% | 7億 ↑534.4% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | 2億 | -2億 ↓190.2% | 2億 ↑198.9% | 7億 ↑231.6% | 1億 ↓80.1% | 1億 ↓20.8% | 7億 ↑532.2% | -14億 ↓298.0% |
| 財務 | ||||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 48億 | 46億 ↓4.4% | 52億 ↑12.5% | 58億 ↑11.4% | 53億 ↓7.6% | 57億 ↑7.9% | 63億 ↑10.4% | 81億 ↑27.9% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 26億 | 28億 ↑8.3% | 30億 ↑7.1% | 35億 ↑15.0% | 37億 ↑6.6% | 40億 ↑7.3% | 44億 ↑10.1% | 49億 ↑11.4% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 54.67% | 62.06% ↑13.5% | 57.97% ↓6.6% | 62.80% ↑8.3% | 71.53% ↑13.9% | 70.14% ↓1.9% | 71.55% ↑2.0% | 63.20% ↓11.7% |
| 配当 | ||||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | 27.0円 | 30.0円 ↑11.1% | 30.0円 ↑0.0% | 45.0円 ↑50.0% | 22.5円 ↓50.0% | 27.5円 ↑22.2% | 32.0円 ↑16.4% | 32.0円 ↑0.0% |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | 16.56% | 18.26% ↑10.3% | 17.76% ↓2.7% | 29.95% ↑68.6% | 21.87% ↓27.0% | 23.02% ↑5.3% | 20.31% ↓11.8% | 17.58% ↓13.4% |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
※ 株式分割を考慮し、現在の株数基準に換算した調整後配当を表示しています
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。