はじめに 識学とは、ヒトの意識構造を分析し、行動を阻害する誤解や錯覚の発生原因を研究した、当社が独自開発した理論です。ヒトの思考の癖から生じる誤解や錯覚が個人の行動の質及び量を低下させ、さらに、個人の集合である組織内で誤解や錯覚が複雑に絡まった結果、組織のパフォーマンスを阻害します。
識学はこの誤解や錯覚の発生要因と解決策を体系化しており、組織運営に活用することで組織の生産性を高めます。(組織パフォーマンスを低下させる誤解・錯覚) ヒトの意識は、大きく5つの領域(位置、結果、変化、恐怖、目標)に分けることができると識学では考えています。
そして、ヒトはその5領域を認識した後、行動を起こします。いずれかの領域で、間違った認識が発生すると行動の質及び量にズレが発生します。
充実した環境を構築することも、個々人の能力向上を行うことも、それぞれの5領域を正しく認識する前提がなければ、十分な効果は発揮できず、状況によっては生産性を阻害することにもなりかねません。
(ヒトの意識に関する5つの領域) (ビジネスにおける5つの領域事例) (識学メソッドと一般的な研修の対比) 事業の特徴当社は、識学の原理に基づき、抽象度の高い知見から日々の組織運営に適用可能な形に開発したサービスを展開し、さまざまな組織の生産性の向上に寄与すると考えております。
当社の事業は以下の特徴を有しております。(1) さまざまな組織に適用可能であると考えられる識学の汎用性の高さ識学はヒトが行動する際の意識構造を研究している理論であるため、汎用性が高く、さまざまな組織に適用可能であると考えております。
そのため、顧客獲得にあたり、さまざまな組織規模・多業種の企業への適用がサービスの大幅な改変なく可能であると考えております。
これまでの実績では、顧客は成長企業を中心に、プロスポーツチームや大学の部活等のスポーツ分野、歯科医院・整骨院などの小規模事業者から大企業におよびますが、内容の大幅な調整・変更を必要とせず展開を行っております。
(2) 顧客ニーズを深耕するサービス展開によるリピート獲得当社サービスはそれぞれ独立して導入可能な単発のサービスながら、組織の生産性向上をさらに加速するため経営者へのマンツーマントレーニングを入り口として、組織幹部、管理者層、新入社員と、複数回のサービス提供を必要とする顧客が多く、リピート獲得に繋がっております。
人事異動のタイミングで定期的なサービス提供を行うケースもあります。また、評価制度構築サービスによる識学の定着・仕組化やウェブによるプラットフォームサービスによる顧客接点の増加で、中長期的な取引関係構築・収益貢献を実現しております。
(3) 識学に基づく自社の効率的な経営及びコンサルタント育成当社は、当社自身も識学に基づく経営を実践し、日々生産性を高める事業運営を行っております。採用されたコンサルタント候補者がコンサルタント認定され、一定の品質のサービス提供ができるまでにかかる期間は平均107日程度の実績であります。
また、結果にフォーカスする評価体系を構築し、従業員へ成長の場を提供することで、コンサルタントの離脱防止を行っております。
具体的には、組織メンバーの責任と権限の範囲を明確にし、権限の範囲内で自らの創意工夫により施策を実行することができ、自己決定感、成長感、達成感等の内発的動機(注1)が自己発生する体制を構築しております。
さらに、その結果を報酬に反映させることで、内発的動機と外発的動機(注2)が一致する制度を運用しております。(注1) 内発的動機とは、好奇心や関心によってもたらされる動機を指します。(注2) 外発的動機とは、義務、賞罰、強制などによってもたらされる動機を指します。
(4) 自社でサービス開発を実施ヒトの意識構造まで掘り下げているため識学それ自体は抽象度が高く、基礎理論だけでは日常の組織運営に適用することは困難です。当社は自社で識学を日常組織運営に適用可能とするプログラムを開発することで組織の生産性を改善するサービスを提供しております。
(5) 識学の独自性と一貫したロジックによる集客下地の醸成識学は自社開発の独自の理論であり、従来の個人のやる気を重視する手法とは逆のアプローチ手法です。このため、当社の広告や口コミは潜在顧客に強いインプレッションを与えています。
また、識学は抽象度、汎用性が高いため、多くの人が漠然とではあっても、自己に適用した場合のイメージを描きやすいという特徴があります。ウェブ広告、顧客からの紹介及び代理店紹介のすべての販売チャネルで、識学の独自性、事例紹介の提示によって潜在顧客への印象づけを重ねていくことで、集客の下地を醸成しております。
当社ではこのような事業の特徴を活かし、「組織コンサルティング事業」のマネジメントコンサルティングサービス及びプラットフォームサービスを提供しており、これらのサービスの関係性を図で示すと以下のとおりです。
当社は「組織コンサルティング事業」、「スポーツエンタテインメント事業」、「ファンド事業」の3つのセグメントで構成されておりますが、主要な「組織コンサルティング事業」のサービス内容について記載しております。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
(1) マネジメントコンサルティングサービスマネジメントコンサルティングサービスとは、マンツーマントレーニングであるマスタートレーニングを始めとした識学に基づく組織運営を導入・浸透させ、組織の生産性を上げるサービスであります。主なマネジメントコンサルティングサービスは以下のとおりであります。
① マスタートレーニング組織長(経営者)に対して識学を導入し、生産性の高い組織運営を実現するサービスです。マスタートレーニングでは、当社のコンサルタントが3か月間(全12回)、1回1時間程度のマンツーマントレーニングを行い、トレーニングの期間中、知識習得及び課題を設定し行動変化を追跡します。
当社のマスタートレーニングでは、当社が独自開発した識学のフレームワークを用いて、課題の実践や行動を通じてポイントを習得していきます。組織の生産性を高めるために、ヒトの意識構造を理解し、実際に組織経営を変化させるまで順を追ったカリキュラムになります。
② 集合研修管理職、新入社員等への階層別集合型研修により、識学を組織に浸透し、生産性の高い組織運営を実現するサービスです。集合研修では、講義及びワーク形式での研修を行います。
③ 浸透パック管理職向け動画と集合型トレーニング(全6回)を組み合わせ、識学の理解を促すことで、組織に浸透および定着化を図り、継続的に生産性の高い組織運営を実現するサービスです。④ 評価制度構築評価制度を構築し、識学を組織に定着・仕組化するサービスです。
評価制度構築では、評価の対象を結果にフォーカスし、評価制度で起こりがちな上司と部下との評価の認識違いを無くし、自走する組織への変化を実現します。
(2) プラットフォームサービスプラットフォームサービスとは、識学による組織運営が定着するために継続的な運用支援を行う「識学 基本サービス」、ウェブ上で顧客の識学実践を支援するクラウドサービスである「識学クラウド」と低額で識学トレーニングを継続、識学会員同士の交流等によって識学による組織運営の浸透・定着を図るサービスである「識学基本サービスライト」の3つで構成されます。
主なプラットフォームサービスは以下のとおりであります。① 識学 基本サービス識学の導入にあたり必須となるサービスで、マネジメントコンサルティングのアウトプットフォローや識学クラウド機能、定期勉強会を含めた総合パッケージであります。
② 識学クラウド a.識学クラウド組織診断組織の状態を診断するサービスであり、識学導入後は、自組織の改善状況の確認を行うことが可能になります。識学クラウド組織診断では、顧客の組織メンバーに対してウェブ上でアンケートを実施します。
そのアンケート結果で、組織の一員として生産性高く業務に取り組める状態にあるか、また生産性が阻害されているとすれば、どの意識構造が誘引しているのかを判断し、その総合結果を用いて対象組織の現在の状態を把握します。
b.識学クラウド動画復習時間の経過により行動が元に戻ってしまうことを防ぎ、識学実践の質を維持するサービスであります。識学クラウド動画復習では、マスタートレーニングでお伝えする理論をウェブ上の動画で復習することができます。
理論の理解度を維持すると同時に、自組織に照らし合わせながら、動画閲覧することでさらなる理解を促進します。c.識学クラウド評価制度運用支援主に、評価制度構築サービスの後、制度の実践運用を支援するサービスであります。
個人に割り振る目標項目及びその比率や目標の基準点となる尺度を決定し、ウェブ上に登録しておく形式で、構築された評価制度を日常的に実践し、担当者まで漏れなく、遅滞なく、少ない事務負担で実践まで浸透させるクラウドサービスとなっております。
d.識学クラウド日常業務支援日常のマネジメントの補助ツール(タスク管理)サービスであります。同時並行で多種多様なタスク管理を行うと、多くの工数を要します。さらに、管理をマンパワーに依存すると、結果的に、抜け漏れが発生し、マネジメントが行き届いていない状況となる可能性があります。
識学クラウド日常業務支援機能では、ウェブ上でのタスク管理機能を用いて、上司と部下が共通の認識を持っている状態を当たり前化し、その工数を削減するとともに、抜け漏れのないマネジメントの実現が可能です。
③ 識学基本サービスライトa.継続的な識学利用のサポート識学基本サービスライトの契約企業は、通常よりも低額でマネジメントコンサルティングサービスの受講が可能となります。
顧客の組織規模の拡大に伴い幹部層・管理職の人員数が増加した場合、「識学」に基づく組織運営を維持するために、新たな幹部・管理職に対する識学のトレーニングの受講に対する需要の発生が想定されます。
このようなケースの場合に、識学会員の契約企業の場合には通常よりも低額で受講が可能であるため、コストを抑えつつ識学に基づく組織運営を維持していくことが可能になります。
b.定期イベント集合型勉強会、懇親会、識学導入企業の事例共有会を実施し、識学に基づく組織運営にあたっての情報収集や識学会員同士でのビジネス交流が可能です。c.定期面談定期的(1か月又は3か月に1回)にコンサルタントが顧客へ訪問し、継続的な識学に基づく組織運営の浸透と定着のためのサポートを行います。
当社の事業を事業系統図によって示すと、次のとおりであります。(注)パートナーとは、当社とパートナー契約を締結した企業の役職員が識学のコンサルタントとなり、識学サービスを提供する企業のことを指します。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
32.24/ 100
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | ||||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 13億 | 17億 ↑37.5% | 25億 ↑45.7% | 38億 ↑52.6% | 45億 ↑16.6% | 48億 ↑8.3% | 54億 ↑11.2% | 65億 ↑21.8% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | 2億 | 3億 ↑14.6% | 1億 ↓51.5% | 4億 ↑161.8% | -5,746万 ↓116.0% | -1億 ↓97.1% | 3億 ↑392.2% | 5億 ↑48.6% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | 2億 | 3億 ↑20.6% | 2億 ↓29.3% | 3億 ↑74.0% | -7,310万 ↓121.1% | -1億 ↓52.1% | 4億 ↑420.7% | 5億 ↑40.0% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | 2億 | 2億 ↑8.5% | 59万 ↓99.7% | 4億 ↑63078.3% | -4億 ↓196.3% | -1億 ↑64.0% | 4億 ↑373.3% | 2億 ↓41.5% |
| 収益性 | ||||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | 74.0円 | 24.0円 ↓67.6% | -5.6円 ↓123.3% | 29.1円 ↑618.9% | -31.2円 ↓207.3% | -11.1円 ↑64.3% | 50.1円 ↑549.8% | 35.0円 ↓30.2% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | 42.25% | 18.75% ↓55.6% | 0.07% ↓99.6% | 13.79% ↑19600.0% | -15.38% ↓211.5% | 0.02% ↑100.1% | 18.17% ↑90750.0% | 11.30% ↓37.8% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | 16.12% | 11.02% ↓31.6% | 0.02% ↓99.8% | 9.10% ↑45400.0% | -7.59% ↓183.4% | -2.83% ↑62.7% | 7.20% ↑354.4% | 4.29% ↓40.4% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | 19.75% | 16.46% ↓16.7% | 5.49% ↓66.6% | 9.41% ↑71.4% | -1.29% ↓113.7% | -2.34% ↓81.4% | 6.16% ↑363.2% | 7.52% ↑22.1% |
| キャッシュフロー | ||||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | 2億 | 2億 ↓21.2% | 2億 ↑5.5% | 5億 ↑159.1% | -9億 ↓300.1% | -2億 ↑81.7% | 2億 ↑198.1% | 1億 ↓36.6% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -200万 | -5億 ↓22859.0% | -3億 ↑35.2% | -6,988万 ↑76.5% | -1億 ↓112.0% | -2,283万 ↑84.6% | 1億 ↑597.6% | -5,099万 ↓144.9% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 4億 | 4億 ↑9.1% | 3億 ↓24.7% | 10億 ↑211.5% | 11億 ↑12.0% | -9,004万 ↓108.2% | -3億 ↓257.7% | -3億 ↑16.3% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | 2億 | -3億 ↓233.0% | -1億 ↑59.5% | 4億 ↑443.6% | -11億 ↓372.2% | -2億 ↑82.1% | 3億 ↑245.0% | 5,576万 ↓80.2% |
| 財務 | ||||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 10億 | 16億 ↑58.8% | 24億 ↑49.3% | 41億 ↑70.9% | 47億 ↑15.5% | 46億 ↓3.5% | 49億 ↑7.3% | 48億 ↓1.8% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 7億 | 10億 ↑37.7% | 9億 ↓6.0% | 24億 ↑162.2% | 23億 ↓1.0% | 22億 ↓4.2% | 25億 ↑10.2% | 28億 ↑12.0% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 68.69% | 59.57% ↓13.3% | 37.51% ↓37.0% | 57.80% ↑54.1% | 49.56% ↓14.3% | 49.04% ↓1.0% | 50.25% ↑2.5% | 57.40% ↑14.2% |
| 配当 | ||||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | - | - | - | - | - | - | - |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | - | - | - | - | - | - | - |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。