当社グループ(当社並びに連結子会社6社及び持分法適用関連会社1社を指し、以下同様とする)は、「安全・安心にビットを運ぶ」という使命(ミッション)を実現するため、携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク(注1)等を活用したモバイル通信サービス(以下、「モバイル通信サービス」という)及びモバイル・ソリューション(モバイル通信サービスを含むものとし、以下同様とする)、並びに、当社の特許技術であるFPoSを活用して本人性及び真正性を担保した通信基盤及び認証基盤を提供する事業(以下、「FPoS事業」という)を展開しています。
FPoS事業の規模はまだ小さいため、当連結会計年度において当社グループが営む事業は、モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションとなります。(1) 当社グループが営む事業の種類及び概要(主要な関係会社との関連を含む)は、以下のとおりです。
なお、当社グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。
① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業) 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワークを活用し、当社グループがMVNO(注2)またはMVNE(注3)としてモバイル通信サービスを提供する事業で、日本国内で展開しています。
事業の種類 事業の概要 主要な関係会社 (ⅰ)MVNO事業 (販売ブランド:日本通信SIM、bモバイル等) 日本国内において、主に個人(訪日旅行者や中小法人を含むものとし、以下同様とします)向けに、SIMを提供してモバイル通信サービスを提供する事業 (2001年12月個人向けサービスとして提供開始) H.I.S.Mobile株式会社 (ⅱ)MVNE事業 日本国内において、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル通信サービスを提供する事業 (2014年11月サービス開始) - ② モバイル・ソリューション(MSP事業) 携帯電話事業者のモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループがモバイル・ソリューションを提供する事業で、日本国内及び米国で展開しています。
事業の種類 事業の概要 主要な関係会社 (ⅰ)MSP事業(日本) 日本国内において、法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業 (2016年1月サービス開始) - (ⅱ)MSP事業(海外) 米国において、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業 (2007年11月サービス開始) JCI US Inc. (2) 当社グループの事業系統図(モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション)は、以下のとおりです。
なお、当社グループの報告セグメントは「モバイル通信サービス及びモバイル・ソリューション」の単一セグメントであるため、各事業のセグメント情報との関連の記載は省略いたします。(3) 当社グループが営む事業の詳細は、以下のとおりです。
① モバイル通信サービス(MVNO/MVNE事業) 当社は日本国内において、携帯電話事業者(ドコモ及びソフトバンク)のモバイル通信ネットワークを活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、(ⅰ)「日本通信SIM」及び「bモバイル(ビーモバイル)」のブランドで主に個人向けにモバイル通信サービスを提供する事業(MVNO事業)、並びに、(ⅱ)主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナー(MVNO)にモバイル通信サービスを提供する事業(MVNE事業)を営んでいます。
MVNO事業は、SIMにインターネット接続サービス及び音声通話サービス等を組み合わせて提供する方法で展開しており、顧客はSIMをスマートフォン等に搭載することで手軽にインターネットを利用することができます。
MVNE事業は、主に個人向けにMVNO事業を展開するパートナーに対し、モバイル通信サービスを提供するとともに、パートナーがMVNO事業を円滑に運用するためのソリューションを提供しています。
当社は、MVNE事業において、パートナーであるMVNOの要望に応じてモバイル通信サービスを企画・開発し、モバイル通信ネットワーク、通信端末、端末用ソフトウェア、認証システム、課金・請求システム及び顧客管理システム等を提供するとともに、パートナーから、モバイル通信サービスの運用にかかるネットワーク・マネジメント、コールセンター及び物流等に関する業務を受託しています。
当社は、これらの業務にかかるパートナープラットフォームを提供することで、MVNOの事業活動を後方から強力に支援しています。
② モバイル・ソリューション(MSP事業) 当社グループは日本国内及び米国において、携帯電話事業者(日本においてはドコモ及びソフトバンク、米国においてはVerizon Wireless)のモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、主にパートナーや法人向けにモバイル通信サービス及びモバイル・ソリューションを提供する事業を営んでいます。
当社グループが提供しているモバイル・ソリューションには、モバイル専用線(注4)によるセキュアなネットワーク、マルチキャリアとの接続による冗長性を備えたデュアル・ネットワーク製品、ネットワークをEnd to Endで保守するための機器監視サービス、ローカル5G(注5)向けのSIMなどがあります。
MSP事業は、(ⅰ)日本国内において、法人顧客またはパートナー(MVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(日本)」及び(ⅱ)米国において、法人顧客(金融機関等)またはパートナー(システムインテグレーター等)にモバイル・ソリューションを提供する「MSP事業(海外)」として展開しています。
(ⅰ)MSP事業(日本) 法人顧客またはMVNO、金融機関、決済代行業者、システムインテグレーター、メーカー等のパートナーに対して、各顧客またはパートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。
当社は、「MSP事業(日本)」において、多くのモバイル・ソリューションを企画・開発していますが、代表例として、デュアル・ネットワーク製品による固定通信の無線通信への置き換えがあります。
デュアル・ネットワーク製品は、複数の携帯電話事業者の回線によるモバイル専用線を冗長構成したもので、主回線に障害が発生した場合は自動的に副回線に切り替わり、常に通信を維持することができるものです。
無線通信は、固定通信に比べて導入及び維持のためのコストを抑えることができますが、セキュリティ、エリアカバレッジ、安定した通信の確保等が課題となっていました。デュアル・ネットワーク製品は、無線通信によってコストを抑えつつ、専用線の冗長化により、安定した通信を確保することができます。
また、当社は、決済代行業を営むパートナー企業との協業により、当社のモバイル専用線と専用タブレット端末を組み合わせて、クレジットカードの非対面加盟店におけるクレジットカード情報の非保持化を支援するサービスを提供しています。
このサービスは、2018年6月の割賦販売法の改正を受け、クレジットカードの非対面加盟店がクレジットカード情報の非保持化を実現するためのソリューションとしてご利用いただいています。さらに、当社は、企業や教育機関等に対し、ローカル5G向けのSIMを提供しています。
ローカル5Gは、通信事業者ではない企業や教育機関、自治体等が独自の5Gネットワークを構築して運用するものですが、ローカル5Gの運営者がSIMを用意するため、通信事業者のサポートが必要です。
当社は、日本及び米国で培った技術及びノウハウを活用し、ローカル5Gを構築・運用する企業や教育機関等を支援しています。
(ⅱ)MSP事業(海外) 当社の連結子会社で主に米国においてMVNO事業を展開するJCI US Inc.が、Verizon Wirelessのモバイル通信ネットワーク等を活用し、当社グループが開発したサービスと組み合わせて、金融機関等の法人顧客またはシステムインテグレーター等のパートナーのイネイブラーとして、パートナーに対して、各パートナーの要望に応じたモバイル・ソリューションを提供する事業です。
JCI US Inc.は、米国及びカナダで、金融情報やPOSデータなど、極めて重要な情報をやりとりする顧客に、VPNを使用しないモバイル専用線サービスを提供しています。
このサービスの強みは、ATM(現金自動支払機)等の端末から決済センターまでのEnd to Endを無線の専用線で完結させることで、インターネットに出ることなく、強固なセキュリティを確保した通信サービスを提供することができることです。
当社グループは、「MSP事業(海外)」において、ATMを中心に、POS(店頭端末)、自動販売機、KIOSK(設置型情報端末)、店舗内設置型銀行金庫など、モバイル専用線サービスの利用用途を拡大しています。
また、JCI US Inc.は、CBRS(市民ブロードバンド無線サービス)向けに「ハイブリッドSIM」(ローカル基地局及び携帯電話事業者の基地局の両方を使うことができるSIM)を提供しています。(注)1.モバイル通信ネットワークとは、携帯電話等の移動体通信で使用される無線ネットワーク網をいいます。
2.MVNO(Mobile Virtual Network Operator:仮想移動体通信事業者)とは、MNO(Mobile Network Operator:移動体通信事業者)が保有する無線ネットワークを利用し、独自のサービスを企画・構築し、独自の販売ルートでサービスを提供する事業者をいいます。
3.MVNE(Mobile Virtual Network Enabler)とは、MVNOとの契約に基づき、当該MVNOの事業の構築を支援する事業を営む企業をいいます。4.モバイル専用線とは、当社が提供するサービスの名称で、モバイル通信ネットワークによる専用線サービスをいいます。
5.ローカル5Gとは、通信事業者が全国に展開する第5世代移動通信システム(5G)とは異なり、通信事業者ではない企業や自治体が、特定の建物、敷地、企業、工場、自治体等の限られた地域で独自の5Gネットワークを構築して運用するシステムをいいます。
MVNO/MVNE概念図 出典:MVNOに係る電気通信事業法及び電波法の適用関係に関するガイドライン(総務省、2026年1月最終改定)に掲載されている図に基づく。
株価チャートは以下の外部サービスでご確認ください。
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
28.15/ 100
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書・四半期報告書をもとに作成
| 指標 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | 2026年 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 損益 | ||||||||||
| 売上高企業の本業での収入の合計 | 27億 | 30億 ↑14.1% | 35億 ↑16.0% | 35億 ↓0.2% | 35億 ↓0.4% | 46億 ↑32.5% | 61億 ↑31.1% | 74億 ↑21.8% | 92億 ↑24.8% | 116億 ↑25.9% |
| 営業利益本業で稼いだ利益。売上高から原価と販管費を引いたもの | -17億 | -11億 ↑35.7% | -5億 ↑54.1% | -7億 ↓33.5% | -2億 ↑62.9% | 3億 ↑212.3% | 7億 ↑165.1% | 11億 ↑53.7% | 10億 ↓15.5% | 11億 ↑17.8% |
| 経常利益営業利益に金融収支等を加えた、通常の事業活動による利益 | -17億 | -11億 ↑32.4% | -5億 ↑55.6% | -7億 ↓35.3% | -2億 ↑63.8% | 3億 ↑223.4% | 8億 ↑161.1% | 12億 ↑51.6% | 10億 ↓15.5% | 11億 ↑11.8% |
| 純利益税金や特別損益を差し引いた最終的な利益。株主に帰属する利益 | -22億 | -23億 ↓6.8% | -5億 ↑78.7% | -8億 ↓68.3% | -3億 ↑67.3% | 3億 ↑197.7% | 7億 ↑146.3% | 13億 ↑100.0% | 8億 ↓39.0% | 7億 ↓19.1% |
| 収益性 | ||||||||||
| EPS1株あたり純利益。純利益÷発行済株式数で算出。高いほど収益力が高い | -15.2円 | -15.1円 ↑0.1% | -3.1円 ↑79.3% | -5.2円 ↓65.2% | -1.7円 ↑67.9% | 1.8円 ↑207.8% | 4.2円 ↑134.1% | 8.3円 ↑97.4% | 5.1円 ↓38.1% | 4.6円 ↓10.5% |
| ROE自己資本利益率。株主の出資金でどれだけ利益を生んだかの指標。8%以上が目安 | -142.21% | -313.52% ↓120.5% | -100.69% ↑67.9% | -212.09% ↓110.6% | -223.79% ↓5.5% | 64.20% ↑128.7% | 67.20% ↑4.7% | 65.50% ↓2.5% | 26.30% ↓59.8% | 18.60% ↓29.3% |
| ROA総資産利益率。全資産を使ってどれだけ利益を出したかの指標。5%以上が目安 | -45.88% | -114.58% ↓149.7% | -29.60% ↑74.2% | -56.74% ↓91.7% | -14.80% ↑73.9% | 13.81% ↑193.3% | 21.76% ↑57.6% | 30.01% ↑37.9% | 10.99% ↓63.4% | 5.44% ↓50.5% |
| 営業利益率売上高に対する営業利益の割合。本業の収益力を示し、10%以上なら優良 | -63.97% | -36.04% ↑43.7% | -14.28% ↑60.4% | -19.10% ↓33.8% | -7.12% ↑62.7% | 6.03% ↑184.7% | 12.20% ↑102.3% | 15.39% ↑26.1% | 10.42% ↓32.3% | 9.75% ↓6.4% |
| キャッシュフロー | ||||||||||
| 営業CF本業から実際に入ってきた現金。プラスが大きいほど稼ぐ力が強い | -4億 | -12億 ↓172.7% | -3億 ↑70.8% | -6億 ↓87.0% | 4億 ↑166.3% | 2,197万 ↓94.8% | 9億 ↑3774.5% | 11億 ↑25.9% | 9億 ↓13.2% | 13億 ↑42.1% |
| 投資CF設備投資や企業買収等に使った現金。成長企業は通常マイナスが大きい | -4億 | 10億 ↑338.0% | -1億 ↓110.8% | -5,793万 ↑47.3% | -5,391万 ↑6.9% | -3億 ↓404.1% | -2億 ↑26.1% | -2億 ↓6.2% | -11億 ↓418.0% | -22億 ↓95.1% |
| 財務CF借入・返済・配当金支払い等による現金の動き | 4億 | 645万 ↓98.5% | 2億 ↑2534.9% | 7億 ↑313.6% | 642万 ↓99.1% | 2億 ↑2242.7% | -116万 ↓100.8% | 7,501万 ↑6566.6% | 20億 ↑2510.1% | 36億 ↑85.7% |
| フリーCF企業が自由に使えるお金。営業CF+投資CFで算出。配当や成長投資の原資 | -9億 | -1億 ↑83.2% | -4億 ↓214.2% | -7億 ↓54.1% | 4億 ↑152.9% | -2億 ↓168.3% | 7億 ↑360.4% | 9億 ↑32.0% | -2億 ↓120.3% | -8億 ↓378.0% |
| 財務 | ||||||||||
| 総資産企業が保有する全ての資産(現金・設備・投資等)の合計 | 48億 | 20億 ↓57.2% | 17億 ↓17.7% | 15億 ↓12.2% | 19億 ↑25.3% | 19億 ↑4.7% | 30億 ↑56.4% | 44億 ↑45.0% | 73億 ↑66.5% | 120億 ↑63.4% |
| 自己資本返済不要な資本。株主からの出資金と利益の蓄積で構成される | 15億 | 7億 ↓51.5% | 5億 ↓33.8% | 4億 ↓20.1% | 1億 ↓69.0% | 5億 ↑327.9% | 13億 ↑145.0% | 27億 ↑107.5% | 36億 ↑35.9% | 44億 ↑21.8% |
| 自己資本比率総資産に占める自己資本の割合。高いほど財務が安定。40%以上が目安 | 35.00% | 43.60% ↑24.6% | 37.50% ↓14.0% | 36.00% ↓4.0% | 14.20% ↓60.6% | 33.60% ↑136.6% | 46.10% ↑37.2% | 62.80% ↑36.2% | 50.40% ↓19.7% | 37.60% ↓25.4% |
| 配当 | ||||||||||
| 一株配当1株あたりの年間配当金額。株主への利益還元額 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
| 配当性向純利益のうち配当に回す割合。30〜50%が健全な目安。高すぎると持続性に懸念 | - | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
※ EDINET(金融庁 電子開示システム)の有価証券報告書をもとに作成
総合スコアは5軸(安定性・成長性・配当力・割安度・財務健全性)をそれぞれ100点満点で評価し、加重平均で算出します。
※ 各軸100点満点。データ不足の場合は該当項目が0点になります。